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りくりゅうのハレルヤが愛され続ける理由と全演技の軌跡を徹底解説

フィギュアスケートのペア競技において、日本中を感動の渦に巻き込んだプログラムがあります。

三浦璃来選手と木原龍一選手、通称「りくりゅう」がショートプログラムで披露した「ハレルヤ」です。

カナダの歌手が歌い上げる荘厳な旋律に乗せて、二人が紡ぎ出す世界観は多くの人々の心を掴みました。

2022年の北京オリンピックで日本ペア史上初の入賞を果たし、その後の世界選手権では銀メダルを獲得。

さらに2026年ミラノオリンピックではフリーで世界歴代最高得点を叩き出し、大逆転の金メダルという快挙を成し遂げています。

この記事では、りくりゅうの代名詞ともいえる「ハレルヤ」について、プログラムの詳細情報から全演技の得点推移、技術的な見どころ、エキシビションでの披露歴、歴代SPとの比較まで、あらゆる角度から掘り下げていきます。

演技をノーカットで観たあとに読むことで、新たな発見が得られるはずです。

目次

りくりゅうの「ハレルヤ」とは?プログラムの基本情報まとめ

りくりゅうの「ハレルヤ」は、2020-2021シーズンおよび2021-2022シーズンの2年間にわたって使用されたショートプログラムです。

振付師はジュリー・マルコット氏が担当し、ペアとしての美しさと技術力を最大限に引き出すプログラムに仕上げられました。

北京オリンピックシーズンに使用された事実もあり、りくりゅうの躍進を象徴する特別な存在として、現在も多くのファンの記憶に刻まれています。

使用シーズンと振付師は?2シーズン連続採用された背景

「ハレルヤ」がSPとして初めて披露されたのは、2020-2021シーズンのことです。

振付を手がけたのは、りくりゅうの拠点であるカナダで活動するジュリー・マルコット氏でした。

通常、フィギュアスケートのプログラムは毎シーズン変更されるケースが多いものの、2020-2021シーズンはコロナ禍の影響で国際大会の機会が大幅に制限されていました。

十分な実戦経験を積めなかったことから、翌2021-2022シーズン(北京オリンピックシーズン)にも継続して使用されることが決まったのです。

結果的にこの判断は大きな成功を収め、2シーズン目に入ってからスコアは飛躍的に伸びていきました。

プログラムへの習熟度が上がったことで、技術面・表現面ともに完成度が格段に高まったといえるでしょう。

歌手k.d.langが歌うカバー版が選ばれた理由とは

りくりゅうの「ハレルヤ」で使用されているのは、カナダ出身の歌手であるk.d.lang(ケーディー・ラング)によるカバーバージョンです。

収録アルバムは『Hymns of the 49th Parallel』で、カナダの名曲をカバーしたこの作品の中でも特に高い評価を受けている一曲になります。

k.d.langは2010年バンクーバーオリンピックの開会式でこの曲を生歌唱しており、フィギュアスケートとの縁が深いアーティストとして知られています。

りくりゅうがカナダを練習拠点としていることを考えると、カナダの歌手による名カバーを選んだのは自然な流れだったのかもしれません。

深みのある歌声と抑制の効いた編曲が、ペア競技特有の二人の調和を引き立てる効果を生んでいます。

原曲レナード・コーエンの「ハレルヤ」がフィギュア界で愛される理由

「ハレルヤ」の原曲は、カナダのシンガーソングライターであるレナード・コーエンが1984年にアルバム『Various Positions』で発表した楽曲です。

発表当初はそれほど注目されませんでしたが、ジェフ・バックリィをはじめ多くのアーティストがカバーしたことで世界的な名曲へと成長しました。

フィギュアスケート界では、パトリック・チャン選手やケイトリン・オズモンド選手、マライア・ベル選手など、数多くのトップスケーターがこの曲を使用してきた実績があります。

荘厳でありながらも静かな感情の高まりを持つ楽曲構造が、スケーティングの緩急や表現力と非常に相性が良いとされていることが、愛され続ける最大の理由です。

ただし使用アーティストやアレンジは選手ごとに異なるため、同じ「ハレルヤ」でもプログラムの印象は大きく変わってきます。

りくりゅう「ハレルヤ」全演技の得点推移とノーカットで振り返る名場面

「ハレルヤ」が使用された約2シーズンの間に、りくりゅうのSPスコアは目覚ましい成長を遂げました。

初披露の72点台から北京オリンピック団体戦での74点台まで、大会を重ねるごとにスコアを伸ばし続けた事実が、このプログラムの完成度の高さを物語っています。

以下では、主要大会ごとの得点と演技内容を時系列で振り返ります。

オータムクラシック2021で初披露された衝撃のSP首位発進

2021年9月に開催されたオータムクラシックは、「ハレルヤ」がシニア国際大会で初めて本格的に披露された舞台です。

このSPでりくりゅうは72.32点を記録し、出場7組の中で堂々の首位に立ちました。

特筆すべきは、ツイストリフトやステップシークエンスを含む全要素でレベル4を獲得した点です。

プログラム初戦からこの完成度を見せたことは、ペア競技に携わる関係者にも大きな衝撃を与えました。

最終的にこの大会で総合優勝を果たし、シニアペア競技における日本人ペアとしての国際大会初優勝という歴史的な快挙を達成しています。

NHK杯・スケートアメリカで自己ベストを更新し続けた成長の軌跡

オータムクラシックでの好発進を皮切りに、りくりゅうはGPシリーズでも着実にスコアを伸ばしていきました。

2021年10月のスケートアメリカではSP72.63点を記録し、オータムクラシックの自己ベストを早くも更新。

続く同年11月のNHK杯では73.98点をマークし、再び自己最高を塗り替えました。

大会ごとに得点が右肩上がりで推移していった背景には、試合経験の蓄積によるプログラムの成熟があったと考えられます。

「ハレルヤ」の楽曲世界に対する理解が深まるにつれ、表現面でのスコアも着実に向上していった点が印象的です。

北京オリンピック団体戦SPで記録した74.45点の詳細

2022年2月、北京オリンピックの団体戦ペアSPで、りくりゅうは「ハレルヤ」使用期間中の最高得点となる74.45点を記録しました。

冒頭のトリプルツイストリフトを高さのある美しい形で成功させ、リフトやスピンでもレベル4を揃えた隙のない演技でした。

この得点は当時のNHK杯での自己ベスト73.98点を上回り、オリンピックという大舞台で自己最高を更新する勝負強さを証明しています。

団体戦全体でもペアSP4位相当のスコアに位置し、日本チームの銀メダル獲得に大きく貢献しました。

北京オリンピック個人戦で魅せた「ハレルヤ」の全容

団体戦から約2週間後に行われた個人戦のSPでは、70.85点でSP8位という結果に終わりました。

序盤の3回転トウループが2回転になるミスが響いたものの、スロー3回転ループやリフトは安定した質を見せ、上位16組によるフリー進出を果たしています。

フリーでは129.73点を加え、総合7位で競技を終了。

この成績は日本ペア史上最高順位であり、過去の日本勢の最高成績である14位を大幅に塗り替える歴史的な結果となりました。

ミスがあっても70点台を維持できたのは、「ハレルヤ」というプログラムの基盤としての強さを物語っています。

世界選手権2022モンペリエで演技構成点トップを獲得した最後の競技演技

2022年3月の世界選手権モンペリエ大会が、「ハレルヤ」が競技プログラムとして使用された最後の舞台です。

SPでは71.58点を獲得し、SP3位につけました。

この演技で特に注目されたのは演技構成点(PCS)です。

表現面を含む5項目の合計で自己ベストとなる35.15点を記録し、全出場ペアの中でトップの数値をたたき出しました。

技術点だけでなく、プログラム全体のスケーティングスキルや解釈が世界最高レベルに達していたことを示す結果です。

三浦選手は「ミスはあったけれど、本当に最後のハレルヤだから笑って終わろうと思った」とコメントし、このプログラムへの深い愛着をにじませています。

最終的に総合2位の199.55点で銀メダルを獲得し、日本ペア勢として10年ぶりの表彰台という快挙を成し遂げました。

大会名 開催時期 SP得点 SP順位
オータムクラシック 2021年9月 72.32 1位
スケートアメリカ 2021年10月 72.63 3位
NHK杯 2021年11月 73.98 1位
北京五輪 団体戦 2022年2月 74.45 4位相当
北京五輪 個人戦 2022年2月 70.85 8位
世界選手権モンペリエ 2022年3月 71.58 3位

なぜ感動を呼ぶのか?「ハレルヤ」の技術構成と表現力を徹底分析

りくりゅうの「ハレルヤ」が多くの人の心を動かすのは、単に美しい音楽に乗っているからだけではありません。

高度な技術と繊細な表現力が一体となった、ペア競技の理想形ともいえるプログラムだからこそ、見る者に深い感動を与えるのです。

ここでは技術と表現の両面から、その魅力を具体的に掘り下げていきます。

全要素レベル4を揃えた技術的完成度の高さとは

ペア競技のSPには、ツイストリフト、ソロジャンプ、スロージャンプ、リフト、デススパイラル、ステップシークエンスなど複数の必須エレメンツが含まれています。

りくりゅうは「ハレルヤ」のプログラムにおいて、複数の大会で全エレメンツのレベル4を揃えるという高い技術的精度を見せました。

レベル4とは、各要素で定められた難度条件をすべて満たした場合に与えられる最高評価です。

これを全要素で揃えることは世界のトップペアでも容易ではなく、りくりゅうのプログラム習熟度の高さを端的に示しています。

トリプルツイストリフトやデススパイラルの見どころ解説

「ハレルヤ」の冒頭で実施されるトリプルツイストリフトは、プログラム最大の見せ場の一つです。

木原選手が三浦選手を高く放り上げ、三浦選手が空中で3回転してキャッチされるこの技は、高さと回転速度が審判から高く評価されてきました。

また、中盤に組み込まれたデススパイラルも印象的な要素です。

木原選手を軸に三浦選手が氷面すれすれまで身体を傾けながら回転するこの技は、二人の信頼関係がそのまま形になったような美しさを放っています。

楽曲のクライマックスに向かって配置されたリフトでは、三浦選手の柔軟なポジションが曲の世界観と見事に調和し、プログラム全体の完成度を高めていました。

演技構成点で全体トップを記録した表現力の秘密

2022年世界選手権モンペリエ大会のSPで、りくりゅうは演技構成点(PCS)で出場ペア中トップとなる35.15点を記録しています。

PCSは「スケーティングスキル」「トランジション」「パフォーマンス」「コンポジション」「インタープリテーション」の5項目から構成され、技術点とは異なる角度からプログラムの質を評価するものです。

りくりゅうの「ハレルヤ」が表現面で高く評価された要因として、k.d.langの歌声に寄り添うような二人のユニゾン(動きの一致)が挙げられます。

単に振付通りに動くのではなく、音楽のニュアンスを身体全体で表現するスタイルが、審判だけでなく観客の心にも響いたのでしょう。

ペア結成当初から「合わせるんじゃなくて、合うんだ」と語られてきた二人の息の合い方が、このプログラムで一つの到達点に達したといえます。

衣装のデザインと楽曲の世界観が生む一体感の評価

「ハレルヤ」SPでの衣装も、プログラムの世界観を構築する重要な要素として注目されました。

三浦選手はベビーブルーのホルターネックにジュエリーをあしらった透明感のあるコスチュームを着用。

木原選手はミッドナイトブルーのパンツに、三浦選手のカラーに呼応するライトブルーの枝模様が施されたシャツという組み合わせでした。

海外のファッション専門家による衣装採点では、10点満点中9.00点という高い評価が与えられています。

二人の衣装のカラーコーディネートが統一されていることで、ペアとしての一体感が視覚的にも強調され、「ハレルヤ」の持つ静謐で神聖な世界観をより深く印象づける効果を生み出していました。

競技を超えて愛されるエキシビションでの「ハレルヤ」特別演技

「ハレルヤ」は2021-2022シーズンを最後に競技プログラムとしての役割を終えましたが、その後もアイスショーやエキシビションで繰り返し披露されてきました。

採点を気にせず純粋に演技を楽しめるエキシビションでの「ハレルヤ」は、競技とはまた違った魅力を放っています。

2022年スターズ・オン・アイスでスタンディングオベーションを浴びた国内公演

2022年4月に大阪で開催されたアイスショー「スターズ・オン・アイス」で、りくりゅうは「ハレルヤ」を披露しました。

世界選手権の銀メダルという快挙を達成した直後であり、秋のNHK杯以来となる久々の国内でのパフォーマンスでもありました。

軽やかなリフトや華麗なデススパイラルに加え、2人そろったジャンプなど見どころの多い構成に、会場の観客はスタンディングオベーションで応えています。

競技の緊張感から解放された中で、二人がのびのびと演技する姿は、「ハレルヤ」の新たな一面を見せるものでした。

2023年世界選手権で大トリを飾った伝説のエキシビション

2023年3月、さいたまスーパーアリーナで行われた世界選手権のエキシビションは、「ハレルヤ」の歴史において最も特別な瞬間の一つです。

りくりゅうはこの大会で日本ペア史上初の世界選手権金メダルを獲得しており、エキシビションでは全種目の優勝者の中で最後に登場する「大トリ」を務めました。

三浦選手は水色、木原選手は紺の衣装でリンクに登場し、前シーズンの思い出のプログラム「ハレルヤ」を披露。

高さのあるツイストリフトやダイナミックなリフトで会場を沸かせ、母国開催の世界選手権を最高の形で締めくくりました。

日本ペア初の世界チャンピオンが、日本の観客の前で「ハレルヤ」を舞うという特別な光景は、多くのファンにとって忘れられない記憶として語り継がれています。

ミラノ五輪のエキシビションで再び披露される可能性は?

2026年2月のミラノオリンピックでりくりゅうがフリー世界歴代最高得点による大逆転の金メダルを獲得したことを受け、エキシビションでの演目に注目が集まっています。

SNS上では「エキシビションでもう一度ハレルヤが見たい」という声が多数投稿されており、待望論が大きなトレンドとなりました。

2023年の世界選手権エキシビションで金メダル後に「ハレルヤ」を披露した前例があることから、ミラノでも同様の選択がなされる可能性はゼロではないでしょう。

ただし、エキシビションの演目は選手自身の判断に委ねられるため、現時点では確定した情報はありません。

どのプログラムが選ばれるにせよ、オリンピック金メダリストとしてのりくりゅうのエキシビションは、大きな注目を浴びることは間違いありません。

りくりゅう歴代SPプログラム比較で見る「ハレルヤ」の特別な位置づけ

りくりゅうはペア結成以来、シーズンごとに様々なSPプログラムに挑戦してきました。

その中で「ハレルヤ」がどのような位置づけにあるのか、歴代プログラムとの比較から浮き彫りにしていきます。

歴代全SP曲の一覧と各シーズンの特徴を比較

りくりゅうがペア結成以降に使用した全SPプログラムを、以下の表にまとめます。

シーズン SP曲 振付師
2019-2020 Wayward Sisters
2020-2021 Hallelujah(ハレルヤ) ジュリー・マルコット
2021-2022 Hallelujah(ハレルヤ) ジュリー・マルコット
2022-2023 You’ll Never Walk Alone ジュリー・マルコット
2023-2024 Dare You to Move
2024-2025 Paint It Black シェイ=リーン・ボーン
2025-2026 Paint It Black(継続) シェイ=リーン・ボーン

7シーズンで6種類のSPを使用してきた中で、「ハレルヤ」は唯一2シーズン連続で採用されたプログラムです。

各プログラムはそれぞれ異なるカラーを持っており、抒情的な「ハレルヤ」から力強い「Paint It Black」まで、りくりゅうの表現の幅広さが見て取れます。

「ハレルヤ」と現行SP「Paint It Black」の作風の違いとは

「ハレルヤ」と現行SPの「Paint It Black」は、対照的な世界観を持つプログラムとして比較されることが多い組み合わせです。

「ハレルヤ」は静謐で神聖な雰囲気の中、二人のユニゾンと情感豊かな表現を前面に出したプログラムでした。

ベビーブルーを基調とした柔らかな衣装も、楽曲の持つ繊細さを視覚的に補強する役割を果たしています。

一方の「Paint It Black」は、ローリング・ストーンズの名曲をチェロアレンジしたダークで力強い楽曲に乗せ、漆黒の衣装で攻めの姿勢を見せるプログラムです。

2025-2026シーズンのミラノオリンピックでは、団体戦SPで82.84点という自己ベストかつ世界歴代3位のスコアを「Paint It Black」で記録しており、こちらも完成度の高さは折り紙つきです。

「ハレルヤ」が二人の調和の美しさを表現するプログラムだとすれば、「Paint It Black」は競技者としての力強さと成熟を体現するプログラムといえるでしょう。

ファンの間で「原点にして最高傑作」と評される理由

りくりゅうの歴代SPの中で、「ハレルヤ」は特別な人気を誇っています。

多くのファンが「原点にして最高傑作」と評する背景には、いくつかの理由が考えられます。

まず、このプログラムがりくりゅうの飛躍のきっかけとなったという事実です。

ペア結成から間もない時期に「ハレルヤ」で国際大会初優勝を果たし、北京オリンピックで日本ペア史上最高成績を収めるまでの成長物語と、このプログラムは不可分に結びついています。

次に、楽曲そのものが持つ普遍的な美しさです。

レナード・コーエンが生み出し、k.d.langが歌い上げた「ハレルヤ」は、言語や文化を超えて人の心に響く力を持っており、フィギュアスケートの演技をより深い感動へと導いてくれます。

そして何より、二人がこのプログラムに対して深い愛着を持ち続けている点が大きいでしょう。

競技使用を終えた後も繰り返しエキシビションで披露してきた事実が、「ハレルヤ」の特別さを何よりも雄弁に物語っています。

オリンピックとりくりゅうの歩み|北京からミラノ金メダルまでの軌跡

りくりゅうのオリンピックにおける歩みは、「ハレルヤ」を携えた北京大会に始まり、ミラノ大会での金メダルという頂点へと至る壮大な物語です。

その4年間の成長と、「ハレルヤ」シーズンの経験がもたらしたものを振り返ります。

北京五輪で日本ペア史上初の入賞を果たした「ハレルヤ」シーズンの功績

2022年の北京オリンピックは、りくりゅうにとってペアとしての初めてのオリンピックでした。

団体戦では「ハレルヤ」のSPで74.45点という自己ベストを記録し、日本チームの銀メダル獲得に貢献。

個人戦でもフリーに進出し、総合7位入賞という日本ペア史上最高成績を打ち立てました。

それまで日本のペア競技は世界のトップとの差が大きいとされてきましたが、りくりゅうの躍進はその認識を根本から覆すものだったのです。

「ハレルヤ」とともに駆け抜けた北京シーズンは、日本のペア競技の歴史を塗り替えた転換点として記録されています。

ミラノ五輪でフリー世界歴代最高得点を記録した大逆転の金メダル

2026年2月のミラノオリンピックでは、りくりゅうが日本フィギュアスケート・ペア史上初の金メダルを獲得しました。

SP「Paint It Black」ではリフトにミスが出て73.11点の5位発進という苦しいスタートでしたが、翌日のフリーで劇的な逆転を果たしています。

映画『グラディエーター』の楽曲に乗せた圧巻の演技で、フリー世界歴代最高得点となる158.13点を記録。

合計231.24点でSP首位のドイツペアを逆転し、金メダルを確定させました。

技術点では出来栄え点(GOE)だけで20.23点を稼ぎ、演技構成点の3項目で10点満点を記録するなど、あらゆる面で圧倒的な評価を受けた演技です。

演技直後、木原選手は雄たけびを上げて涙を流し、三浦選手は驚いたように両手で口を覆う姿が世界中に中継されました。

「ハレルヤ」の経験がミラノでの感動の逆転劇にどうつながったのか

ミラノオリンピックでのSP5位からの大逆転は、「ハレルヤ」シーズンの経験なくしては語れません。

2022年北京オリンピックの個人戦SPでもジャンプミスがありながら、フリーでは自己ベストに迫る演技を見せて7位入賞を果たした経験が、ミラノでの精神的な支えになったことは想像に難くありません。

三浦選手はミラノ五輪後の会見で「今回は私がお姉さんになって支えていた」と語り、木原選手は「璃来が力強く引っ張ってくれた。

あの出会いがなければ、こうして二大会連続でオリンピックに出ることさえできなかった」と振り返っています。

「ハレルヤ」で世界に挑み始めた頃から積み重ねてきた信頼関係と、逆境を乗り越えてきた経験値こそが、ミラノでの歴史的な逆転劇を生んだ最大の原動力だったといえるでしょう。

りくりゅうの「ハレルヤ」に関するよくある疑問

「ハレルヤ」に関して、多くの方が抱きやすい疑問をまとめて解消していきます。

楽曲の入手方法から他選手との比較、再使用の可能性まで、気になるポイントを一つずつ確認していきましょう。

使用楽曲のアルバム名や音源の入手方法は?

りくりゅうの「ハレルヤ」で使用されている音源は、k.d.langのアルバム『Hymns of the 49th Parallel』に収録されたバージョンです。

このアルバムはカナダ出身のアーティストの名曲をk.d.langがカバーしたもので、各種音楽配信サービスやCDショップで入手可能です。

なお、音楽配信サイトでは「カナディアン・テナーズ版」など別バージョンのハレルヤがりくりゅう関連として表示されるケースもあるため、購入・ダウンロード時にはアーティスト名を「k.d. lang」で確認することをおすすめします。

原曲を聴きたい場合は、レナード・コーエンのアルバム『Various Positions』を探してみてください。

他のスケーターが使った「ハレルヤ」との違いは?

「ハレルヤ」はフィギュアスケート界で定番の人気曲であり、多くのトップ選手が様々なバージョンで使用してきました。

カナダの男子シングル選手であるパトリック・チャンは、異なるアレンジの「ハレルヤ」を競技プログラムで採用しています。

アメリカの女子シングル選手マライア・ベルも、k.d.lang版の「ハレルヤ」をフリープログラムで使用した実績があります。

同じk.d.lang版であっても、シングル選手とペア選手では振付のアプローチが根本的に異なります。

りくりゅうのバージョンが特に際立つのは、ペア特有の要素であるリフトやツイスト、デススパイラルを通じて二人の調和が表現される点です。

一人で滑るシングルとは違い、二人の動きが完全にシンクロすることで楽曲の持つ荘厳さがより深みを増す効果が生まれています。

2025-2026シーズンの競技で再び使用される可能性はある?

2025-2026シーズンのりくりゅうのSPは「Paint It Black」、フリーは映画『グラディエーター』関連の楽曲が採用されており、「ハレルヤ」が競技プログラムとして復活する予定はありません。

フィギュアスケートでは、過去に使用したプログラムをシーズン途中に変更して再使用するケースは極めて稀です。

特にオリンピックシーズンは長期間かけてプログラムの完成度を高めていくため、シーズン中の変更は現実的ではないでしょう。

ただし、前述のようにアイスショーやエキシビションでは「特別な一曲」として今後も披露される可能性は十分にあります。

競技プログラムとしての「ハレルヤ」は2022年3月の世界選手権モンペリエ大会が最後ですが、りくりゅうとこの名プログラムとの縁が切れたわけではない点は心に留めておきたいところです。

まとめ:りくりゅうのハレルヤが持つ唯一無二の輝き

  • りくりゅうの「ハレルヤ」は2020-2021および2021-2022シーズンにSPとして使用されたプログラムである
  • 使用楽曲はカナダの歌手k.d.langが歌うレナード・コーエンのカバー版で、アルバム『Hymns of the 49th Parallel』に収録されている
  • 振付師はジュリー・マルコット氏が担当し、ペアの調和と抒情的な表現を追求した構成となっている
  • SP得点は初披露の72.32点から北京オリンピック団体戦の74.45点まで右肩上がりで成長した
  • 2022年世界選手権モンペリエでは演技構成点で全出場ペア中トップの35.15点を記録している
  • 全要素でレベル4を揃える技術的完成度の高さが、プログラムの大きな特徴である
  • 競技使用終了後も2023年世界選手権エキシビションの大トリで披露されるなど、特別な演目として受け継がれている
  • 歴代7シーズンのSPの中で唯一2シーズン連続採用され、りくりゅうの原点として位置づけられている
  • 「ハレルヤ」で培われた経験と信頼関係が、2026年ミラノオリンピックでの大逆転金メダルの礎となった
  • ミラノ五輪後のエキシビションでの再披露を望む声がSNS上で大きなトレンドとなっている
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