Mrs. GREEN APPLEのボーカル・大森元貴さんが2024年1月に突発性難聴と診断されたニュースは、多くのファンや音楽ファンに衝撃を与えました。
「現在の耳の状態は回復したのか」「なぜ活動を休止しなかったのか」「補聴器は使っているのか」など、気になる疑問を抱えている方は少なくないでしょう。
この記事では、大森元貴さんの突発性難聴に関する発症の経緯から現在の状況、治療や活動への影響、そしてボーカリストとして突発性難聴と向き合う厳しさまで、公開されている事実情報をもとに詳しく解説していきます。
大森元貴が突発性難聴と診断された経緯
大森元貴さんは2024年1月19日に左耳が聞こえづらい症状を自覚し、翌20日に病院を受診して突発性難聴と診断されました。
同日、Mrs. GREEN APPLEの公式サイトおよび大森さん本人のX(旧Twitter)で公表されています。
本人はXで「あれ、これ、あれ、、、と思い受診したら『突発性難聴』と診断されました。
ご心配ご迷惑おかけします」と報告しました。
診断されたタイミングは、ファンクラブ限定ツアー『The White Lounge』(2023年12月~2024年3月)の真っただ中でした。
公式発表では「医師による診断および適切な治療を受け、症状と向き合い、本人の意思を尊重しながら活動を続けて参ります」と説明されています。
発症翌日に病院を受診したことは、突発性難聴の治療において非常に重要なポイントです。
医学的には発症後できれば2日以内、遅くとも1週間以内の治療開始が望ましいとされており、大森さんの対応は早期受診の模範的なケースといえます。
大森元貴の突発性難聴は現在どうなっているのか
多くのファンが最も気にしているのは「大森元貴さんの耳は現在治ったのか」という点でしょう。
2024年7月16日に実施されたインスタライブにおいて、大森さん本人が「突発性難聴は治っていない」と明言しています。
2024年9月時点でも完治を示す情報はなく、2025年1月の時点でも同様に「完治した」という公式発表は確認されていません。
さらに2026年3月現在に至るまで、回復を正式に公表した情報は見つかっていない状況です。
発症翌日という早いタイミングで受診したにもかかわらず完治に至っていないことは、突発性難聴という病気の難しさを物語っています。
一般的に、突発性難聴は発症後1週間以内に適切な治療を受けた場合でも、完治するのは約40%にとどまるとされています。
約50%の患者には何らかの改善がみられるものの、残りの約3分の1は聴力が回復しない難治性の疾患です。
大森さんがどの程度の聴力低下を抱えているかについて詳細は公表されていませんが、活発な音楽活動を継続していることから、症状と共存しながら前に進んでいると考えられます。
突発性難聴とはどのような病気なのか
突発性難聴とは、前触れなく突然発症する原因不明の感音難聴です。
多くは片耳に起こり、年間1万〜2万人が発症するとされています。
主な症状としては片耳の急激な聴力低下があり、「キーン」「ジー」といった持続的な耳鳴りや、耳が詰まった感覚(耳閉感)を伴うことも少なくありません。
めまいや吐き気を併発するケースもあります。
原因については明確にわかっていませんが、ウイルス感染説と内耳の血流障害説が有力視されています。
ストレスや過労、睡眠不足が発症の引き金になる可能性も指摘されており、働き盛りの年代に多い疾患です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発症頻度 | 年間1万〜2万人(日本国内) |
| 好発年齢 | 40〜60歳代が多いが若年層にも増加傾向 |
| 発症部位 | 多くは片耳 |
| 主な症状 | 聴力低下、耳鳴り、耳閉感、めまい |
| 原因 | 不明(ウイルス感染説・血流障害説が有力) |
| 治療の第一選択 | 副腎皮質ステロイド薬 |
| 完治率 | 約40%(早期治療の場合) |
| 治療の推奨タイミング | 発症後2日以内〜遅くとも1週間以内 |
治療の中心は副腎皮質ステロイド薬の投与であり、高用量から開始して1〜2週間かけて徐々に減量していく方法が一般的です。
血管拡張薬やビタミンB12製剤、代謝促進薬を併用する場合もあります。
発症後1ヶ月以上が経過すると、著しい改善は望めないとされているため、異変に気づいたらすぐに耳鼻咽喉科を受診することが何より重要です。
大森元貴はなぜ活動を休止しなかったのか
大森さんが突発性難聴の診断後もツアーを中止・延期せず、活動を継続した判断は大きな注目を集めました。
本人は2024年12月のインタビューで、当時の心境をこう振り返っています。
「もうしょうがないというか、どこかにガタが来てもおかしくないような働き方はしていたので、妥当と言ったら語弊があるかもしれませんが、むしろ体調に顕れてくれて少しほっとしたぐらいの気持ちでした」
メンバーに対しては「続けます!」と即断で伝えたといいます。
ギターの若井滉斗さんは「1番は元貴が心配だったけど、元貴自身から『ツアーを続ける』という言葉をもらったから、全力で回りきることにフォーカスした」と語っています。
キーボードの藤澤涼架さんも「難聴もバンドのボーカルとして舵を取る立場も、辛さは元貴にしか分からないこと。
本人がやると言っている以上、僕らがどうこう言うのはお門違いだし、失礼だと思った」と述べました。
この判断は大森さんの強いプロ意識を示すものですが、医学的には安静が推奨される疾患であることも事実です。
一般的に「休養を取るべきだったのではないか」という意見がある一方で、「本人の意思を尊重した3人の絆に感動した」という声も数多く寄せられています。
ステロイド治療の副作用と精神面への影響
大森さんは治療のためにステロイド薬を服用しながらツアーを回っていました。
2024年2月14日のX投稿では「かなり気持ちが不安定で、落ちているんだが」と告白した上で、「これもどうやらステロイドの副作用らしい。
上がるのを、待つ」とつづっています。
ステロイド薬は突発性難聴の治療において最も基本的な薬剤ですが、副作用として精神的な不安定さ(うつ状態や躁状態)、体重増加、むくみ、肌荒れなどが知られています。
ファンの間でも「肌荒れや浮腫がすごいと本人が言っていた」という情報が共有されており、治療と活動の両立がいかに過酷であったかがうかがえます。
さらに2024年6月には、新曲「コロンブス」のMVをめぐる騒動が発生しました。
差別的な表現があるとの指摘を受けてMVは公開停止となり、初期構想を提案した大森さん自身が声明で謝罪する事態に発展しています。
報道によれば、大森さんは大きな責任を感じており、音楽番組への出演についても直前まで周囲と相談しながら可否を判断していたとされています。
突発性難聴はストレスや過労で症状が悪化する可能性があるため、この時期の精神的負担を心配する声は少なくありませんでした。
突発性難聴を抱えたまま見せたパフォーマンス
発症2日後のテレビ初歌唱
突発性難聴の公表からわずか2日後の2024年1月22日、大森さんはTBS系「CDTVライブ!ライブ!」に出演し、新曲「ナハトムジーク」をフルサイズでテレビ初披露しました。
放送後、本人はInstagramストーリーに「少しホッとしております」と投稿しています。
視聴者からは「心配を吹き飛ばすパフォーマンスだった」「表現力が凄まじかった」と高い評価が寄せられました。
左耳の難聴を抱えた状態での歌唱にもかかわらず、音程の正確さやパフォーマンスの質が保たれていたことに驚きの声が上がっています。
ツアー『The White Lounge』の完走
大森さんは薬を服用しながら治療を続け、2024年3月にツアー『The White Lounge』を全公演完走しました。
完走時にはメンバー全員で涙ぐんだことを後に明かしています。
大森さん本人は「うわ、これ公演どうなる、飛ばすかなとか、内心ドキドキしてた」と当時の心境を語りました。
このツアーは後に映画化され、2024年9月に『Mrs. GREEN APPLE // The White Lounge in CINEMA』として劇場公開されています。
2025年の大規模ドームツアー完走
2025年10月から12月にかけて、Mrs. GREEN APPLEは自身最大規模となる5大ドームツアー『BABEL no TOH』を開催しました。
全12公演で約55万人を動員し、突発性難聴による公演中止やキャンセルは一切ありませんでした。
公演ごとにコンディションの差があったことを示唆する声はファンの間で見られたものの、ツアー全体として圧倒的なスケールのステージを完遂したことは高く評価されています。
大森元貴は補聴器を使用しているのか
「大森元貴さんは補聴器を使っているのか」という疑問を持つ方も多いようです。
2026年3月時点で、大森さんが補聴器を使用しているという公式な発表や本人の発言は確認されていません。
一般的にライブパフォーマンスにおいては、ボーカリストはイヤーモニター(通称イヤモニ)を装着して自分の歌声やバンドの演奏を確認しています。
片耳の突発性難聴を抱えるボーカリストの場合、健側の耳を頼りにイヤーモニターで音を調整しながら歌唱を行うことが技術的には可能とされています。
堂本剛さんが突発性難聴からの復帰時にヘッドホンを着用してパフォーマンスを行った事例もあり、聴覚を補助するデバイスの活用はアーティストにとって珍しいことではありません。
ただし大森さんの場合、ライブ映像などで補聴器の装着が確認できる情報はなく、通常のイヤーモニターを使用している可能性が高いと考えられます。
突発性難聴がボーカリストに与える影響とリスク
大森さんのケースに限らず、突発性難聴はボーカリストにとって極めて深刻な疾患です。
ここでは、歌手活動に与える一般的な影響とリスクについて解説します。
音程感覚への影響
突発性難聴の後遺症として「ピッチシフト現象」が報告されています。
患側の耳で音程が正確に聞こえなくなる現象であり、音楽を本来の音程とは異なるピッチで知覚してしまう場合があります。
また「補充現象」と呼ばれる、特定の音域の音量が過剰に大きく聞こえる症状が出ることもあり、演奏やモニタリングのバランスに支障をきたす可能性があります。
大音量環境のリスク
ライブ会場やスタジオなどの大音量環境は、内耳にさらなるダメージを与えるリスクがあります。
85デシベル以上の音に長時間さらされると内耳が障害を受ける可能性があるとされており、ドームクラスの大規模ライブでは音量管理が極めて重要になります。
イヤーモニターからの大音量が原因で新たな聴覚障害を引き起こすケースも報告されています。
医学的にやってはいけないこと
突発性難聴の治療中および回復後に避けるべきとされている行為は以下の通りです。
| 避けるべき行為 | 理由 |
|---|---|
| 大音量でのイヤホン・ヘッドホン使用 | 内耳へのダメージ悪化 |
| 過度なストレス・過労・睡眠不足 | 回復を妨げ、悪化の要因に |
| 喫煙 | 末梢血流の低下 |
| 激しい無酸素運動 | 内耳の血流悪化 |
| 気圧の大きな変化 | 鼓膜への圧迫による影響 |
大森さんのようにツアーで全国を飛び回りながら大音量のライブを行うことは、医学的な観点からは決して容易ではない環境であることがわかります。
突発性難聴を発症した他のアーティストとの比較
大森さんと同様に突発性難聴を発症し、活動を継続した著名アーティストの事例を比較してみましょう。
| アーティスト | 発症時期 | 患側 | 休養期間 | 完治の有無 |
|---|---|---|---|---|
| 大森元貴 | 2024年1月 | 左耳 | 休養なし(治療しながら活動継続) | 未完治(2026年3月時点) |
| 堂本剛 | 2017年6月 | 左耳 | 約4ヶ月 | 未完治(後遺症あり) |
| 浜崎あゆみ | 2000年頃 | 左耳 | 休養なし(ツアー続行) | 未完治(左耳の機能喪失) |
| スガシカオ | 2011年頃 | 右耳 | 一定期間の休養 | 聴力70〜80%程度まで回復 |
堂本剛さんは約4ヶ月の休養を経て復帰しましたが、完治には至っておらず、「歌うのが怖かった」「2、3年は孤独と向き合っていた」と後に告白しています。
2023年には後遺症を理由の一つとして所属事務所を退所しました。
浜崎あゆみさんは医師から治療を勧められたにもかかわらずツアーを続行し、結果として「左耳はもう完全に機能していない」と公表するに至っています。
大森さんの場合、発症翌日の早期受診という点では浜崎さんよりも適切な対応が取られましたが、休養を取らずに活動を継続した点は浜崎さんと同じ選択です。
堂本剛さんのように一定期間の休養を挟んだケースと比べると、身体への負担がより大きかった可能性は否定できません。
突発性難聴と向き合いながら広がる活動領域
大森さんは突発性難聴と向き合いながらも、音楽活動にとどまらない幅広い領域で活躍の場を広げています。
2025年3月から放送されたNHK連続テレビ小説『あんぱん』では、作曲家・いずみたくをモデルにした「いせたくや」役でドラマ初出演を果たしました。
劇中では「見上げてごらん夜の星を」を歌唱するシーンが放送され、大きな反響を呼んでいます。
スピンオフ作品では主演も務め、俳優としての新たな才能を見せました。
2025年12月31日の第76回NHK紅白歌合戦では、『あんぱん』のステージで圧巻のソロ歌唱を披露し、「ずっと出ているのがすごい」と話題になっています。
2026年1月1日にはMrs. GREEN APPLEとして「フェーズ3」の開幕を宣言しました。
活動休止は設けず、メンバー編成も変更なしで、大森・若井・藤澤の3人で活動を継続する方針が示されています。
さらに2026年度前期のNHK朝ドラ『風、薫る』の主題歌にMrs. GREEN APPLEの新曲「風と町」が決定するなど、バンドとしての勢いは衰えるどころか加速しています。
2026年6月にはKアリーナ横浜で『CEREMONY』公演も予定されており、精力的な活動スケジュールが組まれている状況です。
まとめ:大森元貴の突発性難聴から学ぶべきこと
- 大森元貴は2024年1月19日に左耳の聞こえづらさを自覚し、翌20日に突発性難聴と診断された
- 2024年7月のインスタライブで本人が「治っていない」と明言しており、2026年3月現在も完治の公式発表はない
- 発症翌日に病院を受診しており、早期受診の重要性を体現するケースである
- ツアー中の発症にもかかわらず活動を休止せず、ステロイド薬で治療しながら全公演を完走した
- ステロイドの副作用として精神的不安定やむくみ・肌荒れが生じたことを本人が公表している
- 2025年には5大ドームツアーで約55万人を動員し、朝ドラ出演・紅白出演など活動領域を拡大した
- 補聴器の使用に関する公式情報はなく、イヤーモニターを活用して歌唱を行っているとみられる
- 突発性難聴は完治率約40%の難治性疾患であり、発症後1ヶ月以上経過すると著しい改善は望めないとされる
- ボーカリストにとってはピッチシフト現象や大音量環境のリスクなど、活動継続に特有の困難が存在する
- 耳の異変を感じたら即座に耳鼻咽喉科を受診することが、聴力を守るために最も重要な行動である

