憧れの会員制リゾート「東急ハーヴェストクラブクラブ」。
その上質な空間やサービスに魅力を感じつつも、「東急ハーヴェストクラブは金持ちだけのもの」「会員権は高額で自分には縁がない」といったイメージから、一歩踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな東急ハーヴェストクラブのリアルな実態に迫ります。
実際の会員権の金額や必要な年収の目安、会員の方々の評判、そしてメリット・デメリットまでを徹底的に解説。
読み終える頃には、東急ハーヴェストクラブがあなたにとって最適な選択肢なのか、具体的な判断基準が身についているはずです。
結論:「東急ハーヴェストクラブは金持ちだけのもの」は本当か?

富裕層に選ばれる理由と実際の会員層の実態
結論から言うと、東急ハーヴェストクラブクラブは必ずしも超富裕層だけのものではありませんが、経済的にある程度の余裕がある層に強く支持されているのは事実です。
なぜなら、単なる宿泊施設ではなく、別荘のように愛着を持ちながら、ホテルのように手軽に利用できる「もうひとつの日常」という唯一無二の価値を提供しているからです。
実際に会員権を所有することは、人生を豊かにするための投資と捉える方が多く、医師や弁護士、会社経営者といった方々はもちろん、定年退職後の時間を豊かに過ごしたいと考えるご夫婦や、子育て世代のファミリー層まで、会員のバックグラウンドは多岐にわたります。
「金持ち」という言葉の定義は様々ですが、質の高い余暇の過ごし方を求め、その価値を理解する人々が選ぶリゾートと言えるでしょう。
他の高級リゾート(エクシブ等)との比較でわかるハーヴェストクラブの立ち位置
会員制リゾートを比較する際、よく名前が挙がるのがリゾートトラスト社の「エクシブ」です。
両者の違いを理解することで、東急ハーヴェストクラブの立ち位置がより明確になります。
端的に言えば、エクシブが海外のラグジュアリーホテルのような「豪華絢爛な非日常」を追求しているのに対し、東急ハーヴェストクラブは国内の老舗高級ホテルのような「上質で落ち着いた日常の延長線上にある空間」を提供していると言えます。
比較ポイント | 東急ハーヴェストクラブクラブ | リゾートトラスト(エクシブ) |
---|---|---|
コンセプト | 上質で落ち着いた「もうひとつの日常」 | 豪華絢爛な「非日常の体験」 |
価格・資産価値 | 値崩れしにくく、資産性が高い傾向 | 中古市場では価格が下がる傾向 |
宿泊費 | 人数制(一部ルームチャージ)で比較的割安 | ルームチャージ制で部屋のグレードによる |
食事 | 館外利用もしやすい雰囲気 | 館内での食事が中心の設計 |
高級感 | 落ち着いた、居心地の良い高級感 | 圧倒的なスケールと豪華さ |
アクセス | 関東中心。駅近の施設も増加中 | 全国に展開。車でのアクセスが基本 |
どちらが優れているというわけではなく、個人のライフスタイルやリゾートに求めるものによって、最適な選択は異なります。
単なるホテル泊ではない「もうひとつの日常」という価値
東急ハーヴェストクラブクラブの最も大きな魅力は、公式サイトが掲げる「ただいまと言える、もうひとつの日常」というコンセプトに集約されています。
これは、年に数回訪れる特別な旅行ではなく、まるで自分の別邸に帰るかのような気軽さと愛着を持って利用できる、という価値観です。
会員権を所有することで、全国に広がるハーヴェストクラブクラブの施設がすべて「自分のホーム」のような感覚になります。
予約のたびに「今回はどこへ行こうか」と選ぶ楽しみ、訪れるたびに顔なじみのスタッフに迎えられる安心感、そして常に美しく保たれた空間で過ごす上質な時間。
これらは、一般的なホテル予約サイトで宿を探す体験とは全く異なる、オーナーだけが享受できる満足感と言えるでしょう。
東急ハーヴェストクラブ会員になるには?年収の目安と必要な費用を全解説

【一覧】会員権の種類と新規・中古の金額はいくら?
東急ハーヴェストクラブの会員権は、不動産として客室を複数のオーナーで共同所有する「共有制」が主流です。
金額は施設の場所やグレードによって大きく異なりますが、新規募集の場合は数百万円から、人気のVIALA(ヴィアラ)シリーズでは1,000万円を超えるものもあります。
一方で、東急リゾートが運営する仲介市場で「中古会員権」を購入する方法もあり、新規募集よりも安価に手に入れられる可能性があります。
例えば、2013年に開業した「熱海伊豆山&VIALA」の共有制会員権は、新規募集時約620万円でしたが、人気のため価格が上昇し、中古市場では1,000万円を超える価格で取引されるなど、資産価値を持つケースもあります。
入会金・年会費・宿泊費など、トータルでかかる費用まとめ
会員になるためには、会員権の購入代金以外にも、継続的にかかる費用があります。
主に「年会費(運営管理費)」と、実際に宿泊する際の「宿泊利用料金」です。
これらを把握しておくことが、入会後の満足度を左右する重要なポイントになります。
費用項目 | 金額の目安(税込) | 備考 |
---|---|---|
会員権購入費 | 数百万円~2,000万円以上 | 新規・中古、施設により大きく異なる |
年会費(運営管理費) | 約5万円~20万円程度 | 施設の維持管理費。所有する会員権により異なる |
宿泊利用料金(ハーヴェスト) | 1泊1名 5,500円~ | 13歳以上。GW・年末年始も同一料金 |
宿泊利用料金(VIALA) | 1泊1室 17,200円~ | ルームチャージ制。部屋タイプにより異なる |
その他諸費用 | 名義書換料、仲介手数料、固定資産税等 | 中古購入時や共有制の場合に必要 |
年会費を支払う以上、定期的に利用しなければ割高に感じてしまうため、ご自身のライフスタイルと照らし合わせて検討することが大切です。
入会審査に通るための年収はどれくらい必要?
東急ハーヴェストクラブクラブの入会には東急不動産による審査があり、明確な年収基準は公表されていません。
しかし、会員権の価格や継続的な費用から、必要な年収をある程度推測することは可能です。
専門家の見解によると、利用する権利のみを購入する比較的安価なタイプであれば、定期的に旅行を楽しむ余裕のある年収700万~800万円程度の中間所得層が一つの目安とされています。
一方、不動産として所有する数千万円クラスの会員権となると、やはり年収2,000万円以上の、いわゆる富裕層でないと購入は難しいと考えられています。
また、入会条件として東急カード(TOKYU CARD)への加入が必須となっている点も特徴です。
会員権は資産になる?値上がりする人気施設と注意点
東急ハーヴェストクラブの会員権は、資産としての側面も持っています。
特に、東急グループが中古市場の流通を管理しているため、リゾートトラスト社のエクシブなどと比較して価格が安定しており、値崩れしにくい傾向があります。
事実として、「軽井沢&VIALA」や「熱海伊豆山&VIALA」など、都心からのアクセスが良く人気が高い施設では、新規募集時の価格を上回る金額で取引されており、含み益が出ているケースも少なくありません。
ただし、すべての施設の価値が上がるわけではなく、立地や施設の人気度に大きく左右されます。
購入を検討する際は、単なる利用権利としてだけでなく、長期的な資産価値も見据えてホームグラウンドを選ぶ視点が重要になるでしょう。
お金持ちが実感する価値とは?会員のリアルな評判とメリット
メリット①:別荘いらず!全国の高品質な施設を気分で選べる
会員権を一つ所有するだけで、軽井沢、箱根、京都、有馬といった全国各地に広がる東急ハーヴェストクラブクラブの施設を相互利用できるのが最大のメリットです。
これは、定住する「別荘」にはない大きな魅力と言えます。
夏は海の見える「勝浦」で過ごし、秋は紅葉の美しい「京都鷹峯」へ、冬はスキーが楽しめる「スキージャム勝山」を満喫するといったように、季節や目的に合わせて旅先を自由に選べます。
「次はどこに行こうか」と家族で計画する楽しみは、会員ならではの特権です。
メリット②:ハイシーズンも同一料金で予約しやすいシステム
多くのホテルで料金が高騰するゴールデンウィークやお盆、年末年始といったトップシーズンでも、平日と変わらない同一料金で宿泊できる点は、非常に大きなメリットです。
福利厚生として導入する法人が多いのも、この料金体系の分かりやすさと公平性が評価されているためです。
予約はホームグラウンドのオーナーが優先される仕組みや、抽選システムなどを活用することで、一般的なホテル予約サイトでは満室で諦めざるを得ないような日程でも、宿泊できるチャンスが広がります。
メリット③:清掃や管理が不要な「手軽さ」という贅沢
別荘を所有すると、定期的な清掃や庭の手入れ、設備のメンテナンスなど、何かと手間とコストがかかります。
しかし、東急ハーヴェストクラブクラブなら、そうした煩わしさから一切解放されます。
行きたい時に予約を取り、身軽に訪れるだけで、常にプロの手によって完璧に管理された清潔で快適な客室と施設があなたを迎えてくれます。
この「手軽さ」こそが、時間的価値を重視する多忙な方々にとって、お金には代えがたい贅沢と感じられるポイントです。
メリット④:温泉・プール・レストランなど充実の共用施設
多くの施設には、温泉大浴場や露天風呂、プール、エステ、質の高いレストランなどが完備されています。
これらの共用施設は、会員とその同伴者に利用が限られているため、一般の大型ホテルのように混雑して落ち着かない、といったことが少ないのが特徴です。
静かでゆったりとした時間が流れるラウンジで読書をしたり、美しい景色を望む露天風呂で心身を癒したりと、ホテル内で過ごす時間そのものが、上質なリフレッシュの機会となります。
「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためのデメリットと注意点
年会費や固定資産税などの維持費はどれくらい?
会員権を購入した後も、継続的にランニングコストがかかる点は、入会前に必ず理解しておくべきデメリットです。
具体的には、全会員にかかる「年会費(運営管理費)」と、共有制会員権の場合に課される「固定資産税」です。
年会費は施設や会員権の種類により異なりますが、年間で数万円から十数万円程度が必要です。
Yahoo!知恵袋などでも「年会費があるので、かなり泊まらないと割高になるのでは?」といった質問が見られますが、まさにその通りで、年間利用回数が極端に少ないと、コストパフォーマンスは悪化します。
人気施設は本当に予約が取れないのか?
「人気施設は予約が取れない」という評判を聞くことがありますが、これは半分事実で、半分は誤解です。
確かに、軽井沢や熱海といった人気施設のトップシーズンや週末は予約が集中し、抽選になることも多く、希望通りに予約できないケースはあります。
しかし、ホームグラウンドのオーナーを優先する予約期間が設けられているほか、キャンセル待ちの仕組みもあります。
全く予約が取れないわけではありませんが、一般的なホテルのように「いつでも好きな時に」というわけにはいかない可能性がある点は、デメリットとして認識しておくべきでしょう。
年間何泊すれば元が取れる?費用対効果のリアルな本音
「元を取る」という考え方を金銭的な損得勘定だけで測るのは難しい問題です。
単純に「会員権価格+年会費÷宿泊数」で一泊あたりのコストを計算すると、よほど頻繁に利用しない限り、高級ホテルにその都度宿泊する方が安くつく場合もあります。
しかし、この計算には「ハイシーズンも同一料金」「予約の取りやすさ」「所有する満足感」「上質な空間で過ごす時間の価値」といった、金額では測れないメリットが含まれていません。
年に数回以上、家族や大切な人と定期的に旅行するライフスタイルがあり、その旅の「質」を重視する方にとっては、費用対効果は非常に高いと言えるでしょう。
別荘のように荷物を置きっぱなしにできない不便さ
東急ハーヴェストクラブクラブはあくまでもホテル形式のリゾートであるため、別荘のように私物を置きっぱなしにすることはできません。
毎回、旅行のたびに荷物を準備し、持ち運ぶ必要があります。
特に、スキー用品やゴルフバッグ、小さなお子様連れの際の大量の荷物など、かさばるアイテムを持っていく際には、この点を不便に感じるかもしれません。
「手ぶらで気軽に」というわけにはいかない点は、別荘所有との比較におけるデメリットの一つです。
【目的別】あなたに合う東急ハーヴェストクラブはどこ?おすすめ施設を厳選

VIALA(ヴィアラ)シリーズと通常タイプの違いを比較
東急ハーヴェストクラブクラブには、スタンダードな「ハーヴェストクラブ」と、その上位グレードにあたる「VIALA(ヴィアラ)」シリーズがあります。
VIALAは、より広く豪華な客室、専用のフロントやラウンジ、特別なサービスなどを備え、ワンランク上の滞在を約束してくれます。
料金体系も異なり、ハーヴェストが1名あたりの料金設定なのに対し、VIALAは1室あたりのルームチャージ制となっています。
よりプライベートでラグジュアリーな空間を求めるならVIALA、コストを抑えつつ気軽に利用したいなら通常のハーヴェストクラブがおすすめです。
子連れ・家族旅行におすすめの施設はここ!
お子様連れのファミリーには、プールや様々なアクティビティが充実している施設が人気です。
例えば「東急ハーヴェストクラブ那須」の近隣には、広大な森の空中アスレチック「NOZARU」があり、家族みんなで体を動かして楽しめます。
また、「箱根甲子園」や「熱海伊豆山&VIALA」の屋外プールも、夏場のお子様連れには大変喜ばれる施設です。
和洋室など、家族で広々と使える客室タイプが多い施設を選ぶのもポイントです。
夫婦やカップルで静かに過ごせる大人のための施設
ご夫婦やカップルで、日常の喧騒を離れて静かに過ごしたい場合には、落ち着いた雰囲気が魅力の施設がおすすめです。
代表的なのは、全室温泉露天風呂付きの客室を誇る「VIALA箱根翡翠」。
竹林に囲まれた美しい景観と洗練されたサービスは、まさに大人のための隠れ家です。
また、古都の風情とモダンなデザインが融合した「京都鷹峯&VIALA」も、非日常的でロマンチックな時間を過ごすのに最適な場所と言えるでしょう。
【福利厚生向け】法人会員に人気の施設はどこ?
法人契約で福利厚生施設として利用する場合、社員の誰もが利用しやすい立地が重視される傾向にあります。
そのため、新幹線や電車でのアクセスが良い「軽井沢」や、関東・関西双方からのアクセスが良い「有馬六彩」などが特に人気です。
これらの施設は、社員の保養目的だけでなく、会議や研修施設としても活用できるため、企業にとっての利便性が高いのが特徴です。
オールシーズン同一料金という明朗な会計も、法人に選ばれる大きな理由となっています。
東急ハーヴェストクラブの会員になるための具体的な方法と流れ
資料請求から契約・利用開始までの4ステップ
東急ハーヴェストクラブの会員になるまでの流れは、非常にシンプルで分かりやすくなっています。
- STEP1:お問い合わせ・資料請求
公式サイトや電話で問い合わせ、全体の案内や興味のある施設のパンフレットを取り寄せます。 - STEP2:説明会に参加
オンラインまたは東京・大阪の拠点で、担当者からシステムや施設の詳細な説明を受けます。現地見学会に参加し、実際の雰囲気を体感することも可能です。 - STEP3:お申し込み・ご契約
申込書を提出し、東急不動産の資格審査を受けます。審査通過後、重要事項説明を経て契約手続きに進みます。 - STEP4:ご利用開始
契約完了後、会員の証である「宿泊ご利用券」が届けば、すぐに会員サイトから予約が可能になります。
失敗しないためのホームグラウンド施設の選び方
ホームグラウンド(最初に会員権を購入する施設)の選択は、今後のリゾートライフの満足度を左右する重要な決断です。
選ぶ際のポイントは、「最も利用頻度が高くなりそうな場所」を基準にすることです。
自宅からのアクセスの良さ、ご自身やご家族の好きなリゾート地のタイプ(高原、温泉、海など)を総合的に考えましょう。
ホームグラウンドのオーナーは、他の施設の会員よりも優先的に予約できる期間が設けられているため、一番好きな場所、一番行きたい場所をホームに選ぶのが後悔しないための鉄則です。
購入前に試せる?お試し会員権「プレオーナーズ」とは
「いきなり数百万円の会員権を購入するのは不安…」という方のために、東急ハーヴェストクラブクラブには「プレオーナーズ」というお試し会員制度が用意されています。
これは、1年間の期間契約で、正規会員とほぼ同様に全国の施設を利用できるシステムです。
まずはこの制度を利用して、実際の使い勝手やご自身のライフスタイルに合っているかどうかをじっくり試してから、本格的な購入を検討することができます。
高額な買い物で失敗しないための、非常に賢明な選択肢と言えるでしょう。
まとめ:東急ハーヴェストクラブは金持ちの特権か、賢い選択か
- 東急ハーヴェストクラブは必ずしも超富裕層限定ではない
- 会員権は数百万円からで、年会費や宿泊費が別途必要
- 年収目安は利用権で700万円~、所有権で2000万円~
- エクシブに比べ、上質で落ち着いた雰囲気が特徴
- 別荘と違い、清掃や管理の手間が一切不要
- 全国の施設を気分に合わせて利用できるのが大きなメリット
- ハイシーズンも同一料金で利用できるためコストパフォーマンスが高い
- 人気施設は予約が取りにくい場合がある点に注意が必要
- 年間利用回数が少ないと割高に感じる可能性もある
- 購入前にお試し会員権「プレオーナーズ」で体験可能