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すずめの戸締まりミミズの正体とは?元ネタや見える理由も徹底解説

映画「すずめの戸締まり」を観て、赤黒い禍々しい姿で地震を引き起こす「ミミズ」の正体が気になった方も多いのではないでしょうか。

なぜ鈴芽にはミミズが見えるのか、そもそもミミズとは何なのか、名前の由来や元ネタは何か。

本記事では、新海誠監督が込めたメッセージや日本古来の伝承との関係まで、ミミズに関するあらゆる疑問を解消できるよう詳しく解説していきます。

作品をより深く理解したい方、考察を楽しみたい方に向けて、公式情報や民俗学的な視点も交えながらお伝えします。

目次

すずめの戸締まりに登場するミミズの正体を解説

ミミズは、映画「すずめの戸締まり」において地震を引き起こす災いの象徴として描かれています。

その正体は単なる怪物ではなく、日本古来の信仰や自然観を反映した存在です。

ここでは、ミミズの本質について詳しく見ていきましょう。

ミミズは常世をうごめく意思のない巨大なエネルギー

ミミズの正体は、この世の裏側にある「常世(とこよ)」を目的も意思もなくうごめく巨大な力です。

小説版では「日本列島の下をうごめく巨大な力」と草太が説明しています。

重要なのは、ミミズには善悪の意思がないという点です。

自然災害と同様に、ただそこに存在し、条件が揃えば噴き出してくる純粋なエネルギーの塊として描かれています。

常世とは死者の世界であり、現世(うつしよ)と対をなす異界です。

ミミズは普段、日本列島の東西に祀られている2つの「要石」によって封じられており、後ろ戸が開かない限り現世に出てくることはありません。

ミミズが地震を引き起こす仕組みと地気の関係

ミミズは後ろ戸から現世に噴き出すと、その土地の「地気」を吸い上げて膨張していきます。

地気とは大地の精気、つまり動植物を育てる大地のエネルギーのことです。

ミミズが地気を吸い込む様子は、金色の光る糸のような形で視覚化されています。

見捨てられた土地には使われていない地気が溜まっており、ミミズはそのエネルギーを吸収して巨大化します。

そして十分に膨張すると、その重さに耐えきれず大地に倒れ込み、巨大な地震を引き起こすのです。

閉じ師が祝詞を唱えて後ろ戸を閉じることで、ミミズは常世に送り返され、地震を未然に防ぐことができます。

ミミズの見た目と特徴|赤黒い奔流の禍々しさ

ミミズは赤黒く発光する、ぐねぐねとうねる濁流のような姿をしています。

小説版によると、ひと目見ただけで「あれは絶対に善くないものだ」とわかるような禍々しい威圧感を放っているとされています。

その体表は触れようとするとぐちゃりとした気味の悪さとともに崩れてしまいます。

また、吐き気をもよおすような甘く爛れた焦げ臭さや、生臭い潮のような匂いを漂わせているのも特徴です。

空に向かって伸びていくミミズは、先端から枝分かれして一輪の赤銅色の花のような形になります。

東京で出現した巨大なミミズは、首都全体を覆うような巨大な渦を形作りました。

なぜ鈴芽にミミズが見えるのか?その理由を考察

作中で草太は「君は何を見ていたんだ?」と鈴芽に問いかけます。

一般の人々にはミミズの姿は見えませんが、鈴芽には最初から見えていました。

その理由について詳しく解説します。

後ろ戸を通った経験がミミズを見える条件

ミミズが見える人物には共通点があります。

それは「後ろ戸を通ったことがある」という経験です。

後ろ戸は現世と常世をつなぐ扉であり、通常は開いていても中の世界は見えません。

しかし一度でも後ろ戸を通り、常世に足を踏み入れた経験がある者は、その後もミミズを知覚できるようになるのです。

これは閉じ師のような特別な血筋による能力ではなく、後天的に得られる力だと考えられています。

ちなみにカラスなどの動物にもミミズは見えており、作中では鳥たちがミミズの出現を察知して騒ぎ出す場面も描かれています。

東日本大震災で常世に入った幼少期の体験

鈴芽がミミズを見える理由は、2011年3月11日の東日本大震災にさかのぼります。

当時4歳だった鈴芽は、津波で行方不明になった母親を探して被災地をさまよっていました。

その途中で偶然、後ろ戸を通り抜けて常世に入ってしまったのです。

物語の終盤で明らかになりますが、幼い鈴芽は常世で未来の自分自身と出会っています。

凍える雪の中で生き残ったのは、常世を経験し、そこから戻ってきたからこそです。

この体験によって鈴芽は常世の感覚を持ち帰り、以後ミミズを見ることができるようになりました。

閉じ師の草太にも見える理由との共通点

閉じ師の家系である草太にもミミズは見えています。

草太は代々閉じ師を務める宗像家の末裔であり、祖父から閉じ師としての役目を受け継いでいます。

閉じ師の家系では、後ろ戸を閉じる修行や儀式の過程で常世に触れる機会があったと推測されます。

つまり草太がミミズを見えるのも、血筋による先天的な能力というよりは、閉じ師としての経験を通じて後天的に得た能力である可能性が高いでしょう。

鈴芽と草太に共通するのは「常世を経験した者」という点であり、これがミミズの可視条件だと考えられます。

ミミズの名前の由来と元ネタを徹底解説

なぜ地震を起こす存在が「ミミズ」と呼ばれるのでしょうか。

新海誠監督は複数のインスピレーション源があることを明かしています。

新海誠監督が語った「地震=大地」の象徴

2024年4月5日、金曜ロードショーでの放送に合わせて行われた公式Q&Aで、新海誠監督はミミズの名前の由来を説明しています。

監督によると「地震=大地を象徴するような生物はなんだろうと考えたときに、ミミズを思いついた」とのことです。

ミミズは土の中に暮らし、土を耕し、土を作る生き物です。

大地そのものを象徴する存在として、地震という現象を具現化するのにふさわしいと考えられました。

また監督は、龍や大鯰といった日本古来の伝承も参考にしつつ、日本人ならではのアニミズム的な畏怖を要素として盛り込んだと語っています。

古来から伝わる「日不見の神」との関係

「ミミズ」という名称には、もう一つ深い由来があります。

それは古来より語り継がれてきた「日不見(ひみず)の神」という呼び方が変化したものだという説です。

「日不見」という言葉は「日が見えない」と書きます。

これは土の中で暮らすミミズの生態を表すと同時に、太陽を見ることのない常世の存在を象徴しています。

呪術的な解釈では、ヒミズの神は「火と水の神様」、すなわち太陽神と月の神を意味し、陰陽・太極のすべてを統べる存在だとされています。

作中で草太が唱える祝詞にも「かけまくもかしこき日不見の神よ」という一節が登場します。

村上春樹「かえるくん、東京を救う」へのオマージュ

新海誠監督は、ミミズの名称には村上春樹の短編小説「かえるくん、東京を救う」へのオマージュも込められていると明かしています。

「かえるくん、東京を救う」は、阪神淡路大震災をきっかけに執筆された作品で、短編集「神の子どもたちはみな踊る」に収録されています。

この小説では「みみずくん」という存在が地下で眠っており、目覚めると東京に大地震を引き起こすという設定が登場します。

かえるくんが人知れず戦い、東京を地震から救うという物語です。

「すずめの戸締まり」との共通点は、地震がテーマであること、ミミズ(みみずくん)が地震を引き起こすこと、そして東京を地震から救うという設定の3点です。

ミミズと要石の関係|鹿島神宮の伝説との繋がり

ミミズを封じる「要石」は、実在する日本の伝承に基づいています。

作品の設定と、実際の神社に伝わる伝説との関係を解説します。

要石がミミズを封じている設定の詳細

作中では、日本列島の東西に2つの要石が存在し、ミミズを封じ込めています。

西の要石(ダイジン)はミミズの尾を、東の要石(サダイジン)はミミズの頭を押さえているという設定です。

要石とは「神の力を宿した石」であり、地震を鎮める役割を担っています。

通常、要石がしっかりと機能していれば、ミミズが現世に噴き出しても小さな地震で収まります。

しかし数百年に一度、要石の封印が破られることがあり、そのときにはミミズの全身が現世に現れて大災害を引き起こすのです。

作中に登場する「閉ジ師秘伝ノ抄」には、100年前(1923年)に東京で関東大震災を引き起こした巨大なミミズの姿が描かれています。

鹿島神宮と香取神宮に実在する要石とは

要石は創作ではなく、実際に日本に存在します。

最も有名なのは茨城県鹿嶋市にある鹿島神宮の要石と、千葉県香取市にある香取神宮の要石です。

神社 所在地 要石の形状 封じている部位
鹿島神宮 茨城県鹿嶋市 凹型 大鯰の頭
香取神宮 千葉県香取市 凸型 大鯰の尾

伝説によると、鹿島神宮の祭神である武甕槌大神(タケミカヅチノオオカミ)と香取神宮の祭神である経津主大神(フツヌシノオオカミ)が、共に地中深くに石棒を差し込んで大鯰の動きを封じたとされています。

一説では、この2つの要石は地中で繋がっているとも言われています。

江戸時代の地震観と竜状の生物の伝承

「地震の原因はナマズ」というイメージは広く知られていますが、実はこれは江戸時代後期になってから広まった考え方です。

1624年に刊行された「大日本国地震之図」では、日本列島を取り囲む生物は鹿のような角やナマズのような鬚を持ち、とぐろを巻く竜のような姿で描かれています。

つまり江戸時代初期には、ナマズではなく竜状の異形の生物が地震を起こすと考えられていたのです。

1855年の安政大地震の後、地震を起こすナマズを描いた「鯰絵」が人気を集め、以降ナマズのイメージが定着しました。

「すずめの戸締まり」のミミズは、この江戸時代初期の地震観を反映した存在とも言えるでしょう。

作中でミミズが出現した場所と規模の違い

物語の中で、ミミズは日本各地に出現します。

出現する場所によって規模が異なる理由も含めて解説します。

宮崎・愛媛・神戸での後ろ戸とミミズの関係

鈴芽と草太は、ダイジンを追いかけながら各地でミミズと対峙します。

地域 後ろ戸の場所 廃墟の種類
宮崎県 廃墟の温泉街 かつて賑わった温泉地
愛媛県 廃校 閉校になった学校
兵庫県神戸 廃遊園地の観覧車 閉園したテーマパーク

これらに共通するのは、かつて多くの人々が集い、今は見捨てられた場所だという点です。

後ろ戸は人々に忘れられた廃墟に出現します。

そこには使われなくなった地気が滞留しており、ミミズを引き寄せる原因となっているのです。

神戸が選ばれたのは、1995年の阪神淡路大震災への言及という意味も込められているでしょう。

東京で出現した巨大ミミズと関東大震災の暗示

東京で出現したミミズは、他の場所とは比較にならないほど巨大でした。

首都全体を覆うような渦を形作り、その規模は作中最大です。

東京のミミズが巨大な理由は、その場所に残った「念」の大きさにあります。

多くの人々が関わり、多くの記憶が残る場所ほど、ミミズは大きくなる傾向があるのです。

また作中では、100年前に東京で後ろ戸が開いたことが言及されています。

これは1923年の関東大震災を暗示しており、当時は複数の閉じ師がかりでようやく封じることができたとされています。

場所によってミミズの大きさが異なる理由

ミミズの大きさは、その土地に滞留する地気の量と、残された人々の念の強さに比例します。

廃墟となった場所には、かつてそこで暮らし、働き、遊んだ人々の記憶や思いが残っています。

規模が小さい廃墟では比較的小さなミミズが出現し、閉じ師ひとりでも対処可能です。

しかし東京のような大都市や、大勢の人が関わった場所では、溜まった地気も念も膨大になります。

そのため出現するミミズも巨大化し、要石による封印なしには鎮められなくなるのです。

ミミズに込められた新海誠監督のメッセージ

ミミズは単なる敵キャラクターではなく、深いメッセージが込められた存在です。

新海誠監督が伝えたかったテーマを読み解いていきます。

見捨てられた土地の霊魂と廃墟の意味

ミミズは常世から出現しますが、常世は死者の世界です。

このことから、ミミズは見捨てられた土地の霊魂、あるいは癒えることのなかった人々の念の具現化と解釈できます。

後ろ戸が開く場所は、すべて廃墟です。

かつて人々が暮らし、賑わっていた場所が、今は忘れ去られている。

そうした場所には、行き場を失った思いや記憶が滞留しています。

草太が唱える祝詞には「ひさしく拝領つかまつったこの山河、かしこみかしこみ謹んでお返し申す」という一節があります。

これは「ずっと人間が借りてきた土地を、住む人がいなくなったのでお返しします」という意味を持ち、土地への感謝と弔いの意味が込められているのです。

鈴芽のトラウマの具現化としてのミミズ

興味深いのは、草太の祖父が「常世は見る者によって姿を変える」と語っている点です。

鈴芽が最初にミミズを見たとき「火事かな?」と言っており、焦げ臭さと潮の匂いを感じ取っています。

小説版では、その匂いを「ずっと昔に嗅いだことがあるような」と表現しています。

これは東日本大震災後に鈴芽が目にした、津波と火災の光景を想起させます。

つまりミミズは、鈴芽にとって震災のトラウマそのものの具現化なのかもしれません。

ミミズとの戦いは、鈴芽が目をそらしてきた過去と向き合い、乗り越えていく過程でもあるのです。

東日本大震災の記憶風化への警鐘

新海誠監督は「新海誠本」において、東日本大震災の記憶が風化してしまうことへの危機感を語っています。

キャストの何人かには震災の記憶がほぼないことを知り、「これ以上、そこに触れるのが遅くなってはいけない」「今のうちにこの映画を作らなければいけない」と感じたそうです。

ミミズという存在を通じて監督が伝えたかったのは、過去を忘れ、目をそらすことの危険性です。

忘れられた土地に後ろ戸が開くという設定は、記憶の風化が新たな災厄を招くという警鐘とも読み取れます。

トラウマは恐ろしいものですが、向き合うことで乗り越えられる。

その希望のメッセージが、鈴芽とミミズの物語には込められています。

ミミズはなぜナマズではないのか?違いを解説

地震といえばナマズを連想する人も多いでしょう。

なぜ新海誠監督はナマズではなくミミズを選んだのでしょうか。

江戸時代初期の地震観を反映した理由

前述の通り、ナマズが地震の象徴として定着したのは江戸時代後期のことです。

江戸時代初期には、竜のような細長い異形の生物が地震を起こすと考えられていました。

新海誠監督は、この古い地震観を作品に取り入れたと考えられます。

ミミズは竜と同様に細長く、土の中に潜む存在です。

より古層の日本人の自然観、アニミズム的な畏怖を表現するために、あえてナマズではなくミミズが選ばれたのでしょう。

ナマズが地震の象徴になったのは安政大地震以降

1855年に江戸を襲った安政大地震の後、「鯰絵」と呼ばれる浮世絵が大量に出回りました。

鹿島神宮の武甕槌大神が要石でナマズを押さえつける姿や、地震を起こして懲らしめられるナマズ、謝罪するナマズなどが描かれています。

江戸の民衆は、大地震の深刻な災禍を笑いに変えて乗り越えようとしました。

このとき広まったナマズのイメージが、現代まで続いているのです。

つまりナマズと地震の結びつきは、歴史的に見ればそれほど古いものではありません。

土を作る生き物としてのミミズの象徴性

新海誠監督が明かしているように、ミミズは「土を作る生き物」です。

ミミズは土壌を耕し、有機物を分解し、豊かな大地を作り出します。

現世のミミズは生命を育む存在ですが、常世のミミズは破壊をもたらす存在として描かれています。

この表裏一体の性質は、自然そのものの二面性を象徴しているとも言えるでしょう。

恵みをもたらす大地が、ときに災害という形で牙を剥く。

ミミズはその両義性を体現する存在として、作品の中で重要な役割を果たしています。

ミミズを鎮める方法|閉じ師の役割とは

ミミズによる災害を防ぐには、どうすればよいのでしょうか。

閉じ師の仕事と、ミミズを鎮める方法について解説します。

祝詞を唱えて後ろ戸を閉じる戸締まりの意味

閉じ師の基本的な役割は、開いた後ろ戸を閉じることです。

後ろ戸を閉じる際には、祝詞を唱える必要があります。

「かけまくもかしこき日不見の神よ。

遠つ御祖の産土よ。

ひさしく拝領つかまつったこの山河、かしこみかしこみ謹んでお返し申す」

この祝詞には、土地への感謝と、土地神を本来の場所に帰す意味が込められています。

単に扉を閉めるのではなく、その土地に生きた人々の思いや温かい日常を思い起こしながら閉じることで、暴れ狂う常世の力を鎮めることができるのです。

要石による完全な封印が必要な理由

戸締まりで鎮めたミミズは、いずれ別の後ろ戸から出てきてしまいます。

また、数百年に一度起こるような大災害は、通常の戸締まりでは防ぐことができません。

ミミズを完全に封じるためには、要石の力が必要です。

要石は神の力を宿した石であり、ミミズの頭と尾を押さえて動きを止める役割を担っています。

作中では、東京の要石が抜けたことでミミズの本体が姿を現し、首都に大災害をもたらそうとしました。

要石による封印は、閉じ師ひとりの力では成し得ない、より強力な鎮めの方法なのです。

ダイジンとサダイジンの役割との関係

作中に登場する白い猫ダイジンと黒い猫サダイジンは、要石の化身です。

ダイジン(西の要石)はミミズの尾を、サダイジン(東の要石)はミミズの頭を封じていました。

ダイジンは鈴芽によって抜かれてしまい、西の封印が解けたことで各地に後ろ戸が開きやすくなりました。

物語の終盤では、ダイジンとサダイジンの両方が再び要石となることで、ミミズは完全に封印されます。

要石の化身が猫の姿をしているのは、養蚕の守り神として猫が信仰されてきた日本の民俗信仰とも関連していると考えられます。

ミミズの描写に対する評判と批判点

「すずめの戸締まり」は大ヒットを記録しましたが、ミミズと地震の描写については賛否両論があります。

リアルすぎる地震描写への賛否両論

作中では緊急地震速報の音が使用され、燃える街や津波後の被災地が描かれています。

これらのリアルな描写は、作品の臨場感を高める一方で、視聴者に強い衝撃を与えました。

震災を経験していない若い世代には、災害の恐ろしさを伝える教育的な価値があるという意見があります。

一方で、あまりにもリアルな描写は娯楽作品として楽しめないという声も上がっています。

新海誠監督は「それでも今、この映画を作らなければいけない」という強い思いで制作に臨んだことを明かしています。

被災者へのトラウマ想起という指摘

東日本大震災の被災者からは、作品を観てトラウマが蘇ったという声も寄せられています。

特に緊急地震速報の音や、津波後の光景を想起させる描写に対して、事前の注意喚起が不十分だったという批判もありました。

映画公開前には注意喚起がなされていましたが、具体的にどのような描写があるのかは伏せられていたため、予想以上の衝撃を受けた観客もいたようです。

作品のテーマ上、震災を避けて通ることはできませんが、視聴者への配慮についてはさまざまな意見が存在します。

設定の曖昧さに対する視聴者の疑問

ミミズの正体や性質について、劇中では詳しく説明されていません。

「意思のないエネルギーの塊」なのか「人々の怨念の具現化」なのか、解釈が分かれる部分があります。

また「人々に忘れられた場所に後ろ戸が開く」という設定に対しては、地震が人間の記憶や行動と因果関係があるかのような描写は問題ではないかという指摘もあります。

地震は自然現象であり、人間の忘却が原因ではありません。

ファンタジー作品としての設定であることは理解しつつも、設定の曖昧さや解釈の余地の大きさが、一部の視聴者にモヤモヤ感を残しているのも事実です。

まとめ:すずめの戸締まりミミズの正体を徹底解説

  • ミミズは常世をうごめく意思のない巨大なエネルギーであり、地震を引き起こす災いの象徴である
  • 鈴芽がミミズを見えるのは、幼少期に東日本大震災で後ろ戸を通り、常世に入った経験があるため
  • ミミズの名称は「地震=大地」の象徴として選ばれ、「日不見の神」や村上春樹作品へのオマージュも含む
  • 要石はミミズを封じる神の力を宿した石であり、鹿島神宮と香取神宮に実在する
  • 江戸時代初期には竜状の生物が地震を起こすと考えられており、ナマズが象徴になったのは安政大地震以降
  • ミミズの出現場所は人々に忘れられた廃墟であり、規模は残された念の強さに比例する
  • 新海誠監督はミミズを通じて、東日本大震災の記憶風化への警鐘を鳴らしている
  • ミミズは鈴芽にとってトラウマの具現化であり、向き合うことで乗り越えるべき存在として描かれる
  • 閉じ師は祝詞を唱えて後ろ戸を閉じ、土地神を本来の場所に帰す役割を担う
  • 作品の地震描写には賛否両論があり、被災者への配慮と表現の自由のバランスが議論されている
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