ソフトバンクの栗原陵矢選手が試合後に残した「なんでも書いてください」というコメントが注目を集めています。
この発言が出たのは、2026年9月1日にエスコンフィールドで行われた日本ハム戦。1-1の8回、三塁を守っていた栗原陵矢選手の悪送球をきっかけに走者を許し、その後に決勝点を奪われてソフトバンクは1-2で敗れました。パ・リーグ公式の試合記録でも、8回の栗原選手の失策後、日本ハムがカストロ選手の適時打で勝ち越した流れが確認できます。
試合後の栗原陵矢選手は多くを語らず、報道陣に対して「何もないです。何でも書いてください」とコメントしたと日刊スポーツが報じています。一方、スポーツ報知では「何とでも書いてください」、東スポWEBでは「(記事で)なんでも書いてください」と伝えられており、媒体によって細かな表現には違いがあります。
では、栗原陵矢選手はなぜこのような試合後コメントを残したのでしょうか。
栗原陵矢「なんでも書いてください」はなぜ?日本ハム戦で何があった?
栗原陵矢選手の「なんでも書いてください」という言葉だけを見ると、報道陣に対して不満を示したようにも受け取れます。
ただ、今回の報道で栗原選手本人が発言の意図を詳しく説明したとは伝えられていません。
まず分かっているのは、チームの敗戦につながる結果となった守備のミスを犯した直後のコメントだったということです。
栗原陵矢の悪送球から日本ハムに決勝点
9月1日の日本ハム戦は、ソフトバンクにとって1点を争う展開でした。
初回に柳田悠岐選手の適時打で先制しましたが、日本ハムは2回に今川優馬選手の本塁打で同点。そのまま1-1で8回を迎えます。
8回裏の先頭打者は野村佑希選手でした。
野村選手の三塁方向へのゴロを栗原陵矢選手が処理し、一塁へ送球しましたが悪送球となり、無死一塁となります。
その後、日本ハムは送りバントなどで走者を三塁まで進め、2死三塁からカストロ選手が中前適時打。これが決勝点となりました。
先発のモイネロ投手は8回3安打2失点、自責点1と好投していただけに、守備のミスが勝敗に大きく関わる試合となりました。
試合後コメントは「何もないです。何でも書いてください」
敗戦後、栗原陵矢選手は報道陣の取材に長く答えることはありませんでした。
日刊スポーツは、栗原選手が痛恨の表情を浮かべながら「何もないです。何でも書いてください」と話し、移動のバスに乗り込んだと報じています。
東スポWEBも「なにもないです」と話した後、「(記事で)なんでも書いてください」と言葉を残したと伝えました。
発言の理由について栗原選手本人から詳しい説明があったわけではありません。
そのため、「報道陣に怒っていた」「批判に反発した」といったところまで話を広げることはできません。
はっきりしているのは、接戦を落とすきっかけとなる失策を犯し、その直後の取材で出た短い言葉だったという点です。
栗原陵矢の試合後コメントに小久保監督が求めた「姿勢」とは?
栗原陵矢選手の失策について、小久保裕紀監督はミスそのものを強く責めたわけではありませんでした。
小久保監督が求めたのは、ミスをした後に主力選手としてどのような姿を見せるかという部分でした。
小久保監督は失策よりも「そのあとどうするか」を重視
東スポWEBによると、小久保監督は栗原陵矢選手の失策について、ミスは誰にでもあるという趣旨の話をした上で、「そのあとどうするか」と語っています。
さらに栗原選手について「主力なので、選手会長なので」と、その立場に触れながら奮起を求めました。
今回の苦言は、「エラーをしたから問題」という単純な話ではなかったことが分かります。
小久保監督が見ていたのは、ミスをした後の振る舞いや、チームを引っ張る選手としての姿勢でした。
小久保監督は以前にも栗原陵矢の姿勢に苦言
実は小久保監督が栗原陵矢選手の「姿」に言及したのは今回が初めてではありません。
7月11日の楽天戦では、栗原選手が守備中にアウトカウントを間違える場面がありました。
この時、小久保監督は「スキだらけですね」と厳しい言葉を口にしています。
その上で、打てない時であっても中心選手の姿をファンやチームメートは見ているとして、変わらない姿勢でプレーすることを求めていました。
今回の日本ハム戦後のコメントも、その延長線上で受け止められたようです。
栗原陵矢に本多コーチも苦言「しっかり答えてほしい」
「なんでも書いてください」という栗原陵矢選手の試合後コメントについて、より直接的に言及したのが本多雄一内野守備走塁兼作戦コーチです。
本多コーチも、栗原選手に単なる主力以上の役割を求めています。
本多コーチは試合後コメントへの姿勢を指摘
東スポWEBによると、栗原陵矢選手の言葉を聞いた本多コーチは、チームのことを思うのであれば取材にはしっかり答えてほしいという趣旨のコメントを残しました。
さらに、「選手」としてだけではなく「人」としてという言葉も使い、立ち振る舞いに目を向けています。
スポーツ報知では少し違う角度から、本多コーチが「自分だけにスポットを当てずに、もっとチームにスポットを当ててほしい」と話したと報じられています。
栗原選手自身が失策を引きずる気持ちを理解しながらも、優勝を争うチーム全体を考えた振る舞いを求めた形です。
栗原陵矢に首脳陣が厳しいのは選手会長と4番だから?
小久保監督や本多コーチの言葉が厳しく聞こえる背景には、2026年の栗原陵矢選手がチーム内で非常に大きな役割を担っていることがあります。
栗原選手は今季から選手会長を務めています。
ソフトバンク球団公式サイトでも、栗原選手が2026年の選手会長として活動していることが紹介されています。
栗原陵矢は34本塁打98打点でリーグ2冠
栗原陵矢選手は守備のミスだけで評価されるようなシーズンを送っているわけではありません。
むしろ打撃では、ソフトバンクを引っ張る中心選手の一人です。
NPB公式の9月1日終了時点の成績では34本塁打でパ・リーグトップ。打点も98でトップに立っており、本塁打と打点の2冠を走っています。
8月30日のオリックス戦では4安打を放つなど、打撃状態も好調でした。
首脳陣から強い言葉が出るのも、栗原選手が4番打者であり選手会長でもあるからこそでしょう。
栗原陵矢自身も選手会長として「変わる」意識を語っていた
NPB公式のコラムでは、2026年に選手会長へ就任した栗原陵矢選手が、自分はトップに立つタイプではないとしながらも、自身が変わっていかなければならないという思いを語っていたことが紹介されています。
打撃成績だけを見れば、今季の栗原選手は申し分のない活躍を続けています。
それでも首脳陣がさらに「姿勢」を求めているのは、成績だけではなく、苦しい場面でチームをどう引っ張るかという選手会長としての役割があるためと受け取れます。
栗原陵矢の守備ミスは日本ハム戦だけではなかった
今回の試合後コメントがより注目された背景には、直近でも栗原陵矢選手に守備のミスがあったことがあります。
8月29日のオリックス戦でも、三塁から一塁への悪送球が失点につながっていました。
8月29日のオリックス戦でも悪送球
8月29日のオリックス戦では、0-0の3回2死二、三塁で太田椋選手の三ゴロを栗原陵矢選手が処理しました。
しかし一塁への送球が悪送球となり、2人の走者が生還しています。
栗原選手は同試合の7回に適時二塁打を放ち、打撃では3試合連続打点を記録しましたが、チームは3-4で敗れました。
そのわずか3日後となる日本ハム戦でも送球ミスが決勝点につながったため、本人にとって悔しさの大きい場面だったことは想像できます。
ただし、「なんでも書いてください」という発言が2試合の守備ミスへの苛立ちから出たものなのか、その心境まで栗原選手本人が説明したわけではありません。
栗原陵矢「なんでも書いてください」の今後は?首脳陣が期待する主力の姿
栗原陵矢選手の「なんでも書いてください」という試合後コメントをめぐっては、発言そのもの以上に、選手会長としてどのような姿を見せるかが首脳陣から問われています。
9月1日の日本ハム戦でソフトバンクは1-2で敗れましたが、2位西武も敗れたため優勝マジックは18へ減りました。
シーズンはいよいよ終盤です。
栗原選手は34本塁打98打点でリーグ2冠を走り、4番としてチームの攻撃を支えています。個人成績だけを見れば、2026年のソフトバンクに欠かせない存在であることに変わりありません。
一方で、小久保監督は以前から、中心選手は苦しい時の姿も見られているという考えを示してきました。本多コーチも今回、栗原選手にチーム全体を意識した振る舞いを求めています。
栗原陵矢選手が「なんでも書いてください」と話した真意について、本人から詳しい説明は今のところ伝えられていません。
今回分かっているのは、日本ハム戦で自身の悪送球が決勝点につながる展開となり、敗戦直後に短いコメントを残したこと。そして小久保監督や本多コーチが、ミスそのものよりも主力・選手会長としてのその後の姿勢に目を向けていたことです。
優勝争いが続く中、栗原選手が次の試合でどのようなプレーと姿を見せるのか。打撃2冠を走る4番、そして選手会長としての振る舞いにも注目が集まりそうです。

