Suicaのカードや駅のポスターなどで長年親しまれてきた「Suicaのペンギン」。
そのデザイナーは誰なのか、どんな人があのシンプルで印象的なペンギンを生み出したのか気になった人も多いのではないでしょうか。
Suicaのペンギンの作者は、絵本作家・イラストレーターの坂崎千春(さかざき ちはる)さんです。
坂崎千春さんはSuicaのペンギンだけでなく、千葉県の「チーバくん」やダイハツの「カクカクシカジカ」、ヤマトホールディングスの「クロネコ・シロネコ」など、身近なキャラクターを数多く手がけています。
さらにJR東日本は、Suicaのペンギンが2026年度末でイメージキャラクターを卒業すると発表しています。約25年にわたってSuicaの顔を務めてきたことから、あらためてデザイナーの坂崎千春さんにも注目が集まっています。
Suicaのペンギンのデザイナーは誰?作者は坂崎千春
Suicaのペンギンを生み出した坂崎千春さんは、千葉県出身の絵本作家・イラストレーターです。
1998年からフリーで活動し、絵本やイラストだけでなく、企業や自治体のキャラクターデザインでも知られるようになりました。
坂崎千春のプロフィール
坂崎千春さんのプロフィールは次のように紹介されています。
- 名前:坂崎千春(さかざき ちはる)
- 職業:イラストレーター・絵本作家
- 生年:1967年
- 出身:千葉県市川市
- 出身大学:東京藝術大学美術学部デザイン科
- 大学卒業:1991年
- フリーでの活動開始:1998年
- 主な作品:Suicaのペンギン、チーバくん、カクカクシカジカ、クロネコ・シロネコ
- 受賞:2011年 市川市民芸術文化奨励賞
藝大アートプラザや坂崎千春さんの作品を扱うART SPACEでも、1967年生まれで東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業し、1998年からフリーのイラストレーター・絵本作家として活動していることが紹介されています。
坂崎千春の年齢は?
坂崎千春さんは公式プロフィールなどで1967年生まれと紹介されています。
そのため、2026年には59歳になる世代です。
一方、公式性の高いプロフィールでは生年月日まで掲載されていないものも多いため、プロフィールを確認する場合は「1967年生まれ」として見るのが分かりやすいでしょう。
Suicaのペンギンはどうやって誕生した?デザインのきっかけは絵本
Suicaのためにゼロからペンギンが考案されたと思っていた人もいるかもしれません。
実は、Suicaのペンギンのルーツは、坂崎千春さんがそれ以前から描いていたペンギンにあります。
絵本『ペンギンゴコロ』がきっかけ
坂崎千春さんは1998年、絵本作家として『ペンギンゴコロ』を発表しました。
坂崎さんへのインタビューでは、この絵本が広告代理店の担当者の目に留まり、Suicaの仕事につながったことが明かされています。
つまり、現在広く知られているSuicaのペンギンには、坂崎千春さんがもともと作品として描いていたペンギンというルーツがあったのです。
ITmedia MobileがJR東日本に確認した記事でも、2001年のSuica誕生時に、坂崎さんのペンギンがSuicaの「スイスイ」行けるというコンセプトと合っていたため起用されたと説明されています。
坂崎千春は大学時代からペンギンを描いていた
坂崎千春さんとペンギンとの付き合いは、Suicaよりもずっと前から続いています。
東京藝術大学のインタビューでは、坂崎さんが卒業制作でもペンギンをモチーフにしていたことが紹介されています。
坂崎さん自身も子どものころからペンギンのフォルムに惹かれていたと話しており、特にアデリーペンギンの白と黒を基調としたシンプルな姿を好んでいることを明かしています。
Suicaのためだけにペンギンを描き始めたのではなく、長年描き続けてきたモチーフが大きな仕事へつながったことが分かります。
坂崎千春の経歴は?東京藝術大学卒業後にデザイナーとして勤務
坂崎千春さんは、最初からフリーの絵本作家として活動していたわけではありません。
東京藝術大学卒業後には企業のデザイナーとして働いた経験もあり、その後、絵本やイラストの世界へ活動を広げています。
東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業
坂崎千春さんは1991年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業しました。
学生時代には絵本のコンテストに参加し、卒業制作でも手作りの絵本を制作しています。
卒業後に出版社へ作品を持ち込んだものの、当時はすぐに絵本作家として活動する形にはならず、ステーショナリーメーカーへ就職しました。
ステーショナリーメーカーのデザイナーから独立
大学卒業後、坂崎千春さんはステーショナリーメーカーの制作室でデザイナーとして勤務しました。
市川市の公式サイトでも、企業のデザイナーとして働いた後、1998年からフリーのイラストレーターとして活動した経歴が紹介されています。
手作り絵本のグループ展に参加したことをきっかけに『ペンギンゴコロ』の出版へつながり、その作品からSuicaの仕事へと発展していったと坂崎さん自身が振り返っています。
Suicaのペンギン以外のデザインは?チーバくんも坂崎千春の作品
坂崎千春さんの作品を調べてみると、「これも同じデザイナーだったの?」と思うような有名キャラクターが並んでいます。
白黒を中心としたシンプルなキャラクターだけでなく、真っ赤なチーバくんなど、企業や自治体のイメージに合わせた幅広いデザインを手がけています。
千葉県のチーバくん
千葉県のマスコットキャラクター「チーバくん」も坂崎千春さんのデザインです。
千葉県公式サイトでは、坂崎さんをチーバくんの作者として紹介するとともに、JR東日本のSuicaのペンギンを制作した人物であることも掲載しています。
チーバくんは横から見ると千葉県の形をしていることで知られ、2010年開催の「ゆめ半島千葉国体」「ゆめ半島千葉大会」のマスコットとして誕生。その後、2011年から千葉県のマスコットキャラクターになりました。
カクカクシカジカやクロネコ・シロネコも担当
坂崎千春さんの代表的なキャラクターデザインには、ほかにも、
- ダイハツ「カクカクシカジカ」
- ヤマトホールディングス「クロネコ・シロネコ」
などがあります。
いずれも坂崎さんの公式プロフィールや展覧会プロフィールで代表作として紹介されています。
Suicaのペンギンだけを見ても特徴的ですが、ほかの作品を並べてみると、シンプルな線や形で一目で認識できるキャラクターを作る坂崎さんの作風が見えてきます。
Suicaのペンギンのデザインはなぜシンプル?
Suicaのペンギンは、白と黒を中心とした非常にシンプルなデザインです。
それでも駅やカードの小さなスペースで見ただけですぐにSuicaのペンギンだと分かります。
坂崎千春さんはキャラクター制作について、小さく掲載された場合でも認識できるシンプルな形を意識していると語っています。
また、キャラクターの顔は情報を伝えやすいため、体に対して顔を通常より大きくしているとも説明しています。
坂崎さんは色数を抑えた表現も得意としており、こうした考え方がSuicaのペンギンをはじめとしたキャラクターの印象的なデザインにつながっているようです。
Suicaのペンギンは2026年度末で卒業へ
Suicaのペンギンがあらためて注目されている理由の一つが、JR東日本による「卒業」の発表です。
JR東日本は、2026年度末をもってSuicaのペンギンがイメージキャラクターを卒業し、新しいキャラクターへバトンタッチすると発表しました。
2001年から約25年間Suicaの顔として活躍
Suicaのペンギンは2001年にイメージキャラクターとして起用されました。
JR東日本の発表に寄せた坂崎千春さんのメッセージでは、2001年にSuicaのイメージキャラクターに選ばれたときの喜びに触れながら、25年という長い時間をSuicaのペンギンとして歩めたことへの思いが語られています。
2026年にはJR東日本が「Penguin Years」と題した企画も展開しており、Suicaのペンギンとの日々を振り返る特設サイトや各種キャンペーンが用意されています。
2026年度末までは引き続きSuicaのペンギンが活躍する予定です。
Suicaのペンギンのデザイナー坂崎千春まとめ
Suicaのペンギンのデザイナーは、絵本作家・イラストレーターの坂崎千春さんです。
坂崎さんは1967年に千葉県市川市で生まれ、東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業。ステーショナリーメーカーのデザイナーを経て、1998年からフリーで活動しています。
Suicaのペンギンのルーツとなったのは、坂崎さんの絵本『ペンギンゴコロ』でした。その作品が広告代理店の目に留まり、2001年のSuica誕生時にキャラクターとして起用されています。
その後はチーバくん、カクカクシカジカ、クロネコ・シロネコなど数多くのキャラクターを制作し、現在も絵本作家・イラストレーターとして作品を発表しています。
Suicaのペンギンは2026年度末でイメージキャラクターを卒業する予定ですが、約25年間にわたって駅や街で親しまれてきた存在だけに、その作者である坂崎千春さんの作品にも引き続き注目が集まりそうです。

