フリースキーの近藤心音さんは、北京2022冬季五輪とミラノ・コルティナ2026冬季五輪の日本代表に選ばれながら、どちらの大会でも公式練習中の怪我によって本番を滑ることができませんでした。
北京五輪では右膝、ミラノ五輪では左膝を負傷しており、いずれも前十字靱帯に大きなダメージを負っています。
そのため、「近藤心音さんはなぜ2大会連続で怪我をしたのか」「怪我が多い選手なのか」と気になった人もいるのではないでしょうか。
さらに2026年8月24日には、近藤さん本人が五輪期間中の怪我後の対応についてもSNSで言及。代表チーム関係者によるいじめやパワハラを受けたとの訴えも報じられています。
近藤心音はなぜ2大会連続で五輪欠場?怪我の経緯を確認
近藤心音さんはJOCのプロフィールでも、北京2022冬季五輪とミラノ・コルティナ2026冬季五輪の2大会に日本代表として名を連ねています。
しかし、五輪の競技結果はいずれも記録が残らない形となりました。2大会とも大会直前の公式練習で膝を負傷し、競技本番に出場できなかったためです。
ただし、北京とミラノでは負傷した側の膝も、怪我に至る細かな経緯も異なっています。
北京五輪は右膝を負傷して2種目を欠場
北京2022冬季五輪で近藤さんは、女子フリースキーのビッグエアとスロープスタイルにエントリーしていました。
最初にアクシデントが起きたのはビッグエアの公式トレーニングです。
近藤さんの公式サイトでは2022年2月7日、ビッグエアの公式トレーニングで転倒したため、同種目を大事を取って欠場すると発表されました。
この時点では怪我の程度について「軽度」と説明され、スロープスタイルに向けて調整を続ける方針も示されていました。
デイリースポーツは当時、この最初の転倒について右膝外側側副靱帯の損傷などが認められたと報じています。
ビッグエアを諦めた後も、近藤さんはスロープスタイルへの出場を目指していました。
ところが、そのスロープスタイルの公式練習でもジャンプ台からの着地で転倒。再び右膝を負傷して救急搬送されました。
診察では右膝の前十字靱帯と半月板の損傷が確認され、スロープスタイルも欠場することになりました。
近藤さん自身も後に公式サイトで、スロープスタイルの公式トレーニング中の転倒によって「右膝の前十字靱帯断裂・半月板損傷」の怪我を負ったと報告しています。
北京五輪は単に1度の怪我で2種目を欠場したというより、ビッグエアの練習で負傷した後もスロープスタイル出場を目指し、その練習で再度転倒して大きな怪我を負った経緯がありました。
右膝前十字靱帯断裂から約10カ月かけて雪上復帰
北京五輪後、近藤さんは右膝の治療とリハビリに入りました。
公式サイトによると、2022年12月24日に怪我から約10カ月ぶりとなる雪上復帰を果たしています。怪我による影響で、その後もしばらく大会から離れる時期が続きました。
それでも競技に復帰し、2024年には全日本選手権でスロープスタイルとビッグエアの両種目を制覇。2025年2月のワールドカップ・スロープスタイルでは自己最高の4位に入るなど、再び世界トップレベルで戦えるところまで戻っていました。
そして4年越しの五輪再挑戦となったのが、ミラノ・コルティナ2026冬季五輪でした。
近藤心音のミラノ五輪の怪我は左膝前十字靱帯や内側側副靱帯
ミラノ・コルティナ五輪では、北京とは反対側となる左膝を負傷しました。
近藤さんは開幕前、JOCを通じて北京五輪について「トレーニング中の怪我により本番を滑ることが出来ず」と振り返り、4年間をかけて再び五輪の舞台へ戻ってきた思いを語っていました。
しかし、競技直前の公式練習で再びアクシデントに見舞われます。
2月5日の公式練習で転倒し救急搬送
近藤さんが左膝を負傷したのは、2026年2月5日の公式練習でした。
デイリースポーツによると、ジャンプ台から飛び出した後にバランスを崩して転倒し、救急車で病院へ搬送されています。
その後の検査について、近藤さん本人は取材に対し、左膝に前十字靱帯と内側側副靱帯の損傷があり、骨挫傷と半月板にもダメージがあることを明かしました。
TBS NEWS DIGやデイリースポーツなども、近藤さんが説明した診断内容として、
・左膝前十字靱帯の損傷
・左膝内側側副靱帯の損傷
・半月板の損傷
・骨挫傷
を報じています。
日本オリンピック委員会も後に、左膝前十字靱帯損傷と内側側副靱帯損傷によってビッグエアを欠場することになったと発表したことが報じられました。
前十字靱帯や半月板を痛めても直前まで出場を模索
ミラノ五輪での近藤さんは、怪我が判明した時点ですぐに大会を離れたわけではありませんでした。
2月7日のスロープスタイル予選当日まで治療やトレーニングを続け、実際にスタート地点まで向かっています。
近藤さんは取材で、北京五輪で出場できなかった経験があったため、今回は自分から簡単に欠場を選びたくなかったという思いを語っています。
一方、左膝の状態については、本来なら歩くことも難しいほどだったとも説明しました。
最後まで出場の可能性を探ったものの、スロープスタイル予選は棄権。
さらに2月14日に予定されていたビッグエアも欠場することとなり、近藤さんの五輪は北京に続いて2大会連続で競技本番を滑れない結果となりました。
近藤心音は怪我が多い?過去には左膝前十字靱帯断裂も経験
「近藤心音 怪我 多い」と気になった人にとって見逃せないのが、五輪より前にも大きな膝の怪我を経験している点です。
近藤さんは北京五輪が初めての前十字靱帯の大怪我だったわけではありません。
白馬村の公式サイトによると、2019年にも左膝の十字靱帯を断裂し、約1年間の治療とリハビリを経て競技へ復帰しています。
北京五輪直前のインタビューでも、自身にとって最も大きかった怪我として、2018年秋から2019年シーズンに負った膝の前十字靱帯断裂を挙げていました。競技コースへ戻るまでには10~11カ月ほどかかったと振り返っています。
公開情報から追える大きな膝の怪我は、少なくとも次のようになります。
2019年ごろには左膝の十字靱帯断裂。
2022年北京五輪では右膝の前十字靱帯断裂と半月板損傷。
2026年ミラノ五輪では左膝の前十字靱帯と内側側副靱帯の損傷に加え、半月板や骨にもダメージを負いました。
こうして並べると、膝の大きな怪我を何度も経験してきたことは分かります。
近藤心音はなぜ何度も膝を怪我した?
では、過去の怪我が北京やミラノでの負傷につながったのでしょうか。
近藤さん本人やJOC、全日本スキー・スノーボード連盟などから、3度の膝の怪我に共通する医学的な原因が公表されたという情報は、現在確認されていません。
特にミラノ五輪では北京と反対の左膝を負傷しているため、「北京で右膝を痛めたからミラノでも怪我をした」と単純に結びつけることはできません。
公開されている情報から分かるのは、北京、ミラノともにジャンプを含む公式練習中の転倒によって膝を負傷したことです。
フリースキーのスロープスタイルやビッグエアは、大型のジャンプ台やレールなどを使って技の難度や完成度を競う競技です。
ただ、競技の特性だけを理由に近藤さん個人の怪我の原因を決めつける材料は出ていません。
過去の靱帯損傷、身体的な要因、雪面や着地の状況、技の難度などのどれがどの程度影響したのかについては、本人の診断を担当した医療関係者などから詳しい説明は公表されていません。
北京・ミラノ五輪の怪我は同じだった?負傷箇所を比較
2大会連続で前十字靱帯を負傷していますが、北京五輪とミラノ五輪では左右が異なります。
北京では右膝、ミラノでは左膝です。
北京五輪では、最終的に右膝前十字靱帯断裂と半月板損傷が明らかになりました。
ミラノ五輪では左膝前十字靱帯だけでなく、内側側副靱帯、半月板、骨挫傷もあったと近藤さん本人が説明しています。
北京五輪の怪我
北京では、まずビッグエアの公式練習で右膝を負傷して同種目を欠場しました。
その後、スロープスタイルへの出場を目指していましたが、公式練習で再び転倒。
右膝前十字靱帯と半月板を損傷し、結果としてビッグエアとスロープスタイルの両方に出場できませんでした。
ミラノ五輪の怪我
ミラノでは2月5日の公式練習で転倒し、左膝を負傷しました。
前十字靱帯、内側側副靱帯、半月板、骨にダメージがある状態で、7日のスロープスタイル当日まで出場を目指しましたが棄権。
その後、ビッグエアも欠場しています。
どちらも「公式練習中の怪我で五輪本番を滑れなかった」という点は共通していますが、北京は右膝、ミラノは左膝で、負傷の内容や棄権を決めるまでの過程には違いがありました。
近藤心音が告発したミラノ五輪の怪我後の対応とは?
2026年8月24日、現役を引退していた近藤さんはInstagramのストーリーズで、代表チーム内で経験したとする出来事について長文で発信しました。
デイリースポーツやスポニチアネックスが報じた内容では、近藤さんは五輪期間中に代表帯同トレーナーからパワハラにあたる行為を受けたと主張しています。
今回の「近藤心音 怪我」というテーマとも関係するのが、負傷後の治療をめぐる訴えです。
棄権決定後は「一度も治療を行ってもらえなかった」と主張
デイリースポーツによると、近藤さんは競技開始直前に欠場が決まった後について、代表帯同トレーナーから「一度も治療を行ってもらえませんでした」と訴えています。
その一方で、日本オリンピック委員会から帯同していた医師やトレーナーについては、治療やケア、出場を目指すためのサポートをしてくれたと説明しました。
これは2026年8月24日に報じられた近藤さん本人の主張です。
今回確認した主要報道では、指摘を受けたトレーナー側の詳しい説明や、競技団体による調査結果までは示されていません。
また、この訴えと2月5日に発生した左膝の怪我そのものの原因は別の話です。
近藤さんの左膝は公式練習中の転倒で負傷しており、その後の対応が前十字靱帯などの損傷を引き起こしたとする情報は出ていません。
近藤心音は五輪欠場後に誹謗中傷も受けていた
ミラノ五輪の棄権後には、近藤さんのSNSに心ないコメントも寄せられました。
日刊スポーツによると、「次に代表に選ばれても辞退してほしい」という趣旨のコメントが届き、近藤さん自身がInstagramで公開しました。
近藤さんは、最後まで最大限の努力をしたことや、代表枠をつかんだ選手として出場するかどうかを決めるのは自分自身だという思いを発信しています。
一方で、応援や励ましの声も多数寄せられていました。日刊スポーツは、再挑戦を願う声や、苦しい状況を思いやるコメントがSNS上に相次いだと報じています。
そして8月24日の発信では、近藤さんは世界選手権や五輪欠場時に受けた誹謗中傷について、その一部が以前から知っていた選手、コーチ、トレーナーからのものだったとも主張しました。
この部分も本人による訴えとして報じられている段階で、関係者側の説明や調査結果が明らかになれば、新たな情報が加わる可能性があります。
近藤心音の怪我と2大会連続五輪欠場で分かっていること
近藤心音さんは北京2022冬季五輪とミラノ・コルティナ2026冬季五輪の2大会で日本代表に選ばれましたが、どちらも公式練習中の怪我によって本番を滑ることができませんでした。
北京五輪では右膝を負傷し、最終的に前十字靱帯断裂と半月板損傷が判明。手術と長期のリハビリを経て約10カ月後に雪上へ復帰しました。
ミラノ五輪では左膝を負傷し、前十字靱帯、内側側副靱帯、半月板、骨にダメージがあることを近藤さん自身が明かしています。
それでもスロープスタイル当日まで出場を目指しましたが、最終的に棄権し、ビッグエアも欠場しました。
さらに近藤さんには、2019年ごろにも左膝の十字靱帯断裂から復帰した経験があります。
大きな膝の怪我を複数回経験してきたことは公開情報から確認できますが、なぜ近藤さんに怪我が続いたのかについて、本人や医療関係者から共通する原因が示されているわけではありません。
2026年8月の発信では、ミラノ五輪の怪我後の治療やチーム内での対応についても近藤さん本人が問題を訴えました。
北京で右膝を負傷してから4年間をかけて五輪へ戻り、ミラノでは反対側の左膝を痛めながらもスタート直前まで出場を目指した近藤さん。
2大会連続の五輪欠場という結果だけでは見えにくかった怪我の経緯や、その裏で本人が抱えていた思いについて、引退後の発信によって新たに伝えられる部分も増えています。

